読書の罠3:本はきれいに読む

「本を汚すのは嫌だ。」という人は、意外と多いと感じます。嫌だと思っていなくても、付箋を貼ったり、マーカーを引いたり、書き込みをしたりする習慣が単純にない人も多く見かけます。

しかし、それはとても勿体ないことをしています。

本は、どんどん汚していきながら読んでいくのがいいと思います。なぜなら、読書は本を読むこと自体が目的ではなく、その本から学び、生かしていくことが目的だからです。

例えば、運営しているサイトの検索順位を上げたり、お客さんに分かりやすいサイトを作ったりするための答えを得たいと考えて、本を手に取ったとします。そうして、その本を読み進めていくと、いたるところでインスピレーションが生まれます。「あっ、この間違い自分のサイトにもある。あとで、ボタンの配置・配色を変えよう。」とか、「なるほど。この数値を観察すればいいのか。あとで、確認しよう。」などと、読みながら様々なことを思いつきます。

そうして思いついたことを、また後でと思って、付箋も打たず、書き込みもせずに読み進めていったら、もう二度と思い出せません。思い出すためには、もう一度読み返さないといけないことになり、労力がかかり過ぎます。

そのため、重要箇所には付箋を貼り、すぐに見返せるようにします。そして、思いついたアイデアはその場で書き留めて忘れないようにしなければなりません。もし、付箋を貼ってアイデアを書き留めていれば、1冊の本を見返すのに5分もかかりません。そうすれば、後の作業の結果上がってくる成果は、非常に大きなものになると思います。

そして、これはノウハウ系の本に限りません。様々な本で共通の読書技法だと思います。

ある時、私は自分よりも30歳近く年上の方から、あることを教えてもらいました。本を読むときの心得なのですが、その方はこのように言っていました。

本は3回以上読め。1回目は情報が入る。2回目は知識になる。3回目は知恵になる。そして、3回以上読んだ本は、富が創れる。

最初は、「同じ本を3回以上読むなんて、飽きちゃってつまらないんじゃないか?」と畏れ多くも疑問に思っていました。ところが、その方が読書をしている様子を隣で見ていて、その言葉の意味が分かりました。その人は本に付箋を貼ったり、ラインを引いたりしながら読んでいきます。

そして、全く別の機会で話の途中に、その以前に読んでいた本をひっぱり出してきて、引用していたのです。その様子を見た時に、これが2回、3回と読むということの意味だなと分かりました。つまり、最初から最後まで通して読むというのは最初の1回で、2回目、3回目は最初から最後まで同じように読むわけではないのです。自分が付箋を付けたり、ラインを引いたりした重要箇所を読み返すという意味だったのです。

考え事をして思い出したい時や人を話していて引用したい時など、「確か、あの本にいいことが書いてあったはずだ。」と頭の中で記憶がよみがえって、ピンポイントに自分に必要な個所を読み返すのです。そうすると、2回読んだことになり、その箇所は知識となり、忘れなくなります。

そして、こうしたことを繰り返していると、本に書いてあった他人の知識が自分のものとなり、知恵となります。自分の経験や考えと共に完全に消化することができ、自分の1部になっていくのです。ある本で、「本に書いてあった言葉でも3回使えば自分の言葉になる。」というようなことが書いてありました。知恵になるというのは、これと同じことだと思います。

何が言いたかったかと言うと、本を汚しながら読む習慣がないと、上記のように知識にしたり、知恵にしたりすることができません。読んだ本を参照したくなっても、どこに書いてあったかが分からないからです。すぐに参照できて読み返すことができるように、本はどんどん汚しながら読んでいくといいと思います。

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