「サーチ・インサイド・ユアセルユ」なぜ、googleは瞑想を重んじるのか?がわかった

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サーチ・インサイド・ユアセルユ

瞑想をしていますか?

もしかしたら、瞑想は宗教的な行為や神秘的な儀式だと思われているかもしれません。しかし、瞑想はビジネスパーソンの成功にこそ、必要なトレーニングです。



サーチ・インサイド・ユアセルフでわかった瞑想(マインドフルネス)の方法をシェアします。

サーチ・インサイド・ユアセルユ

初版:2016年05月25日

出版社:英治出版

著者:チャディー・メン・タン

googleで取り入れられているマインドフルネスとは、なにか?

いまシリコンバレーでは、瞑想(マインドフルネス)がブームになっています。その影響で、日本でも徐々に人気が出てきています。そのきっかけとなったのが、googleが取り入れたサーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)というマインドフルネス(瞑想)の社員研修プログラムです。

このプログラムを開発したのは著者のチャディー・メン・タンです。彼はgoogle初期(107番目)の社員で、IQ156の天才プログラマーです。小さい時から、様々な賞を受賞してきていました。しかし、チャディー・メン・タンは実はコンプレックスを抱えたり、生きづらさに苦しんだりしていました。

そして、仏教の瞑想と出会い、トレーニングを積んだ結果、人生が大きく変わったそうです。その経験から、科学的に瞑想を分析し、SIY(サーチ・インサイド・ユアセルフ)というマインドフルネス(瞑想)のトレーニングを作ったといいます。

このSIYは、googleの中でもっとも人気のトレーニングになっています。世界最高の頭脳が集まった会社で、もっとも人気な講座が瞑想とは、なんとも面白いです。

SIYは2007年以来googleで教えられている。そして、多くの受講者にとってこの講座は仕事と私生活の両面で人生を変える経験となった。講座を終えた人たちからよくこんなフィードバックが来る。「これはメロドラマドラマじみて聞こえるのは承知しているけど、この講座が私の人生を変えたと心の底から思っています」
職場で自分の仕事に新しい意味や充足感を見つけた受講者もいれば、自分のやっていることがずっとうまくできるようになった受講者もいる。たとえば、エンジニアリング部門の管理職のビル・ドゥエインは、自分のために質の高い時間を持つ重要性に気付いたので、勤務日数を週四日に減らした。するとその後、彼は昇進した。ビルは自分自身のためにかける時間を見つけ、前より少ない仕事量で前より多くの業績を上げる方法を発見したのだ。SIYの受講中に経験した一番貴重な変化は何かと訊くと、相手が話を聞くのがずっとうまくなり、すぐにカッとしなくなり、本人の言葉を借りれば「作り事と現実を見分けることを覚え」、それによってあらゆる状況を前よりもうまく理解できるようになったことだと答えた。こうした変化のおかげで彼ははるかに有能な管理職になり、彼の下で働く人たちもその恩恵に預かった。

では、マインドフルネスとは、一体なんなんでしょうか?本書ではマインドフルネスには3つの要素があると書かれています。

  • 注意力のトレーニング
  • 自己認識と自制
  • 役に立つ心の習慣の創出

どういうことか、1つずつ本書から引用して解説します。

注意力のトレーニング

注意力は高度な認知能力や情緒的能力の基礎だ。したがって、EQを鍛えるためのカリキュラムはどんなものであれ、注意力のトレーニングから始めなければならない。その狙いは、注意力を鍛え、穏やかであると同時に明瞭な心を生み出すことにある。そのような心がEQの土台になる。

自己認識と自制

鍛え上げた注意力を使い、自分の認知的プロセスや情緒のプロセスに高い解像度で知覚できるようにする。そうすれば、自分の思考の流れや情緒のプロセスをとても明瞭に観測できるようになるーそれも、第三者の視点から客観的に。それができれば、最終的に自制を可能にする深い種類の自己認識を生み出せる。

役に立つ心の習慣の創出

誰であろうと人と会ったらかならず、「この人が幸せになりますように」と、まず反射的に思う習慣が身についているところを想像してほしい。そんな習慣があれば、職場が一変する。このような誠実な善意にほかの人が無意識のうちに気づくし、とても建設的な協力関係に繋がる類の信頼をあなたが生み出すからだ。そうした習慣は、自分の意思で身につけられる。

料理

少し難しい言い方でしたが、簡単に言えばマインドフルネスとは、対人感性力を鍛えるトレーニングです。

人間には3つの知的能力があります。1つ目は知識・記憶、2つ目が対人感性力、3つ目が地頭力です。マインドフルネスは、この対人感性力を高めるトレーニングなのです。人と共感したり、機微を感じたり、自分の感情をコントロールしたり、そうした能力を高めることができるのです。

マインドフルネスは、なにがいいのか?

マインドフルネスで、対人感性力が鍛えられると述べました。この対人感性力はEQと言い換えることもできます。そして、マインドフルネスでEQが鍛えられる結果、3つの能力が身につくと、本書で書かれています。

  • 優れた職務執行能力
  • 抜群のリーダーシップ
  • 幸せのお膳立てをする能力

この3つです。1つずつ、どういうことか解説してしていきます。

優れた職務執行能力

マインドフルネスでEQが高まると、仕事力が高まります。本書では、このEQは知識などよりも2倍は重要であると書かれています。

EQが最初にもたらしてくれるのは優れた職務執行能力だ。様々な研究によって立証されているとおり、優秀さの要因としては純粋な知性や専門知識よりも情動面での能力の方が2倍も重要だ。

そして、EQが重要なのはセールスなどの対人の仕事にとどまりません。エンジニアなどの仕事においても、とても重要です。

これは私には少しも意外ではなかった。なにせ、情動面での能力が明らかに物を言う仕事はセールスや顧客サービスの分野にはたくさんある。誰もがすでに、この能力の効用を直感的に知っている。私が意外だったのは、テクノロジー部門の個々の貢献者、つまり純粋に知的な能力だけで成功することが見込まれている私のようなエンジニアにもそれが当てはまるという報告だ。ある研究によると、テクノロジー部門で業績が月並みな人から優れた人を際立たせている上位六つの能力は以下の順だ。

1 強い達成力と高い達成基準
2 影響を与える能力
3 抽象的思考力
4 分析能力
5 難題を引き受けるイニシアチブ
6 自信

この6つのうち純粋に知的な能力は二つ(抽象的思考力と分析能力)だけだ。上位の2つを含め、残る4つは情動的な能力にほかならない。
EQが優れていれば、誰もが職場で秀でることができる。エンジニアでさえも。

マインドフルネスでEQを高めることはセールスマンだけでなく、エンジニアを含め、すべてのビジネスパーソンにとって、成功の秘訣となるようです。

抜群のリーダーシップ

リーダーシップにも、EQが必要です。リーダーシップとは、目的に向かって人を巻き込んでいく能力です。

人と関わる能力なので、リーダーシップにEQが重要であるということは直感的に理解できます。しかし、本書では予想以上に EQの重要性が高いと述べられています。

EQが高いと良いリーダーになれる。たいていの人は自分が率いる人や自分を率いる人と日常的に交流するなかで、それを直感的に理解している。その直感を裏付ける科学的根拠もある。たとえばゴールマンが報告した分析によれば、卓越したリーダーを際立たせる能力の80〜100%を情動面での能力は占めるそうだ。

リーダーシップの80~100%がEQに左右されるとは…。これは、もうマインドフルネスでEQを鍛えるしかありません。

幸せのお膳立てをする能力

EQを高めると、幸せになるといいます。気持ちを幸せな状態に設定できるトレーニングがあったとは…驚きです。

おそらくこれが一番重要なのだろうが、EQは私たちが自分自身の持続可能な幸せのお膳立てをするのを助けてくれる技能をもたらしてくれる。マウチ・リカールは、幸せとは「ずば抜けて健全な心から沸き起こる、好調の極みにあるという深い感覚……ただの気持ちのいい感覚やはかない情動、あるいは気分ではなく、最適の共存状態」と定義している。そして、その最適の共存状態は「心がどう機能するかを鋭敏に理解することで到達する深淵な情動のバランス」だという。
マウチの経験では、幸せはトレーニングで見つけることができる技能だ。そのトレーニングは心や情動、現象のの経験に対する深い洞察で始まり、それがその後、私たちの内面の健やかさを深い水準で最大化する練習を促進し、最終的には、持続可能な幸せと思いやりを生み出す。

EQを高めることで、幸せになれるのには理由があります。それは、つねにリラックスして、表面的な感情に振り回されなくなるからです。そして、「幸せ」は人の基本設定です。不幸な気分に振り回されなければ、人は幸せでいられます。

マインドフルネスのトレーニング方法

マインドフルネスの具体的な方法も紹介します。とても簡単なので、今日から、いや、今から取り組むことができます。手順は、以下の通りです。

  1. リラックスして座る
  2. ゆっくり3回深呼吸をする
  3. 自然に呼吸し、穏やかな注意を呼吸に向ける
  4. 感覚や思考、音によって注意がそれても、それを認め、注意を呼吸に戻す
  5. 2分間、続ける

ただし、1回トレーニングに劇的な効果は期待しないでください。マインドフルネスは筋力トレーニングと似ているといいます。

マインドフルネスの練習を続けるのも同じだ。最初は自分を鞭打つことも必要だが、何ヶ月かすれば、生活の質が劇的に変化するのに気づくだろう。前より幸せで、穏やかで、情動の面で立ち直りが早く、活力に満ち、ポジティブなものを発散させているので人に好かれる。自分において満足する。

そのため、1日で筋肉がつかないのと同じように、マインドフルネスも少しずつ効果が表れてくるようです。トレーニングを重ねることで、集中力が増したり、感情に振り回されなくなったり、変化が出てきます。いきなり無理せず、毎日継続することが大切です。

以上です。

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