「仕事消滅」でわかった2045年なくならない仕事とは?

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仕事消滅

いまの仕事はなくならない

自信をもって、そう言えますか?多くの人は頭の片隅に不安を抱いているのではないでしょうか。仕事消滅でわかった2045年になくならない仕事を紹介します。


仕事消滅

初版:2017年08月18日

出版社:講談社

著者:鈴木貴博

仕事消滅の時代

なぜ、2045年になくならない仕事を考える必要があるのでしょうか?

それは、2045年までに大半の仕事がなくなっていくからです。2045年に生き残る仕事を紹介する前に、2045年までに仕事が消滅していくシナリオを紹介します。

2025年には世界中でタクシードライバーや長距離トラックのドライバーの仕事が消滅する。セルフドライビングカー、つまり完全自動で運転が行われる自動車の登場がその原因だ。日本国内ではこれにより消滅する仕事は123万人の雇用に相当する。
同じ頃、デイトレーダーの仕事は消滅する。株式のトレードでもFXのトレードでも人間はAIに勝てなくなるからだ。金融機関でも人間のトレーダーはAIにとってのカモに堕ちていく。

2030年頃にはパラリーガルと呼ばれる弁護士助手の仕事、銀行の融資担当者、裁判官といった、主に「頭を使う専門家の仕事」がAIにとって代わられ消失する。
頭を使う専門家の仕事の最たるものが科学者である。2030年代を境に、ノーベル物理学賞はAIしか受賞できなくなるだろう。

2035年頃になるとAIは汎用的な思考ができるようになり、その結果、研究者やクリエイターといった仕事も消滅していく。世界中の病院や医院では最終的な診断を下すのは医者ではなくAIになる。そして会社では判断や評価を下す管理職の仕事もいらなくなるだろう。
同じく2035年頃にはロボットの足と単純な手の性能が人間の能力に近づく。ロボットを導入することで倉庫の中の作業や宅配などの肉体労働の仕事の一部はロボットに移行していくだろう。

2045年から2050年頃にはいよいよ頭脳から指先の動きまで人間と同じ能力を持つロボットが実用化されるようになる。そしてそのようなAI搭載ロボットの価格が数百万円程度にまで下がったときには、人間の90%の仕事が失われることになる。

こうした仕事消滅のシナリオを紹介すると、必ず反論があります。とくに、上記のシナリオで名指しされた職についてる方は思うところがあると思います。”そんな消滅消滅って騒いだって、いまのAIのレベルはまだまだだよ。なに大げさに危機感、煽ってるの?”そう考える人も多いのではないでしょうか。

しかし、本書ではこうした反論が間違いであったことは、すでに歴史が証明しているといいます。

最初にイノベーションの種が発明されて、市場にプロトタイプの商品が出ると「これで市場が破壊されるぞ」と騒ぐ人が出てくる。その一方で、同じ商品を見て大半の業界の人は「おもちゃだね」と小馬鹿にする。よくできているけれど、本物の商品には程遠いと感じるからだ。
その段階から破壊的イノベーションの脅威が現実になるまでの時間はほぼ共通して20年程度、そして古い業界最大手が消えていくのが30年後であることが分かっている。

イノベーションの種が発明されてから、市場を作り変えるまでの時間は20-30年程度かかるそうです。たとえば、デジタルカメラを思い返してみましょう。

1981年にソニーがマビカという元祖デジカメを発売し、1995年にカシオがQV-10というデジカメ初のヒット商品を出しています。その後、2012年にイーストマンコダックが倒産をします。業界でシェア80%を超えていた巨人イーストマンコダックは、初のデジカメが登場してから31年後に倒産したのです。

他にもインターネットも同じです。1990年代に商用化されて、流通が劇的に変わると騒がれました。ところが、ドットコムバブルが崩壊して、”やっぱり、ネットなんて虚像だ”という反論が一気に出てきました。でも、2018年のいまリアルな書店や中小の旅行会社が消えています。インターネットが登場してから30年後の2020年代に驚くような倒産劇が待っていても何もおかしくない状態になっています。

また、もう1つ主な反論があります。それは、”新しいテクノロジーが出現しても、新たな雇用も生まれるから大丈夫だよ”というものです。たしかに、新たな雇用は出現するのですが、雇用が生まれるまでには、相当なタイムラグがあるといいます。

2030年に仕事の50%が消滅の危機を迎える。「でも2060年になればまた新しい産業が雇用を吸収してくれますよ」と言われたらあなたはどう感じるだろう?2020年に20歳になる若者に「きみが60歳の頃にはまた全然違う新たな時代がやってくるよ」と励ますことに何か意義はあるのか。

ということで、2017年はAI元年と大きく騒がれました。でも、仕事に使えるか?というと使えないという意見の方が大半でしょう。

しかし、30年後の2045年頃には信じられないくらい世の中を大きく変えている可能性があります。インターネットが世の中を変えたのと同様に。そして、確かに2045年から更に30年後の2075年には新たな雇用も生まれるでしょう。しかし、いま20代の人生を考えてみてください。40代から50代にAIが世の中を変えていき、仕事を失う可能性が高まるのです。そして、70代から80代で新たな雇用が生まれたとしても、もう対応できません。いまの80代がSEとしてチャレンジする姿など想像できないのではないでしょうか?

そういうことなので、2045年に生き残る仕事を考えることは、大切なのです。

2040年、意外な仕事が生き残る

2045年には意外な仕事が生き残っています。なぜなら、AIが頭脳労働を代替していく一方で、体を動かす仕事は存在し続けるからです。

2040年以降の世界に残された人間の仕事は何か?
知的労働の大半はなくなる。そして人類に残された仕事の大半は、ロボットより優れた指先が必要な単純労働の仕事に絞られていくようになるだろう。
本書の予測するシナリオ通りにAIとロボットが発展すれば、2035年には、人類に残されたロボットに対する唯一の優位は「指先の器用さ」だけになる。たとえば2035年の世界では、パティシエが菓子を造形するような仕事が「高度な技術職」として世界で一番給料が高いレベルの仕事になるかもしれない。
もっと大衆的な仕事で言えば、コンビニの店員のように大量の商品をバックヤードから店頭に運んで陳列するような仕事は、指が未熟なロボットでは無理だろう。マクドナルドの仕事も有望だ。…「スマイル」という、ロボットにはまだ難しい表情が重要な付加価値となる仕事も、2035年の時点では残されているだろう。

2045年に意外な仕事が生き残っている理由は、AIとロボットの違いにあります。AIはソフトウェアなので、一瞬でコピーが可能です。一方でロボットは製造が必要です。そのため、一瞬で何十億台と製造することはできません。

つまりロボットは性能が上がっても、その数がボトルネックになるために仕事消滅についての人類の本当の敵にはならないのだ。少なくとも今われわれが生きている間はそうだ。この本の読者の年齢が最年少でも15歳程度だとすれば、大半の読者の一生は、汎用タイプの人型ロボットによって仕事が消滅する危機とは無関係に終わることになる。
一方でAIは違う。人類を超える汎用的でかつ世界最高レベルの頭脳が開発されれば、それは数十分でデジタルコピーできるのだ。
だから本当に心配すべきは肉体労働の仕事ではなく、頭脳労働の仕事だ。仕事消滅は2030年代以降、主に頭脳労働者の職場で起きることになるのだ。

もちろん、本書に書かれている通り、コンビニ店員やマクドナルドの店員が生き残っている可能性は高いです。他にも高度な指先の技術が必要とされるパティシエや美容師なども生き残る仕事だと思います。

他にも、リーダーシップを必要とする仕事、人をモチベートする仕事、マネジメントする仕事などAIでは代替不可能な仕事も生き残るでしょう。なぜなら、人に励まされるのと、AIに励まされるのでは、効果が違うからです。AIにモチベーションをかけられても、モチベーションは上がりませんよね?

また、直接会って接することに価値がある仕事もなくなりません。代表的なものでは、”母親”です。職業ではないですが、”母親”がAIやロボットに代替されることはありません。

そのため、体を使ったり、共感をしたりするようなアナログな仕事は2045年にも生き残っているようです。

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