「売れる技術」でわかった営業の技術とは?

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売れる技術

これは試してみたい!

そう感じた技術が2つあります。ラポールとクロージングです。この2つを中心に本書でわかった営業の技術を紹介します。


売れる技術

初版:2011年07月22日

著者:マイケル・ボルダック

人を動かす7つの技術とは?

お金

  • 状態
  • ラポール
  • 質問
  • 説得心理
  • フレーミング
  • パターンの遮断
  • アンカリング

この7つが、人を動かす技術として紹介されています。そして、この7つは営業の技術に直結しています。

著者は7歳のときに父親が母親を殺害するという壮絶な経験をしています。そして、その経験がトラウマで吃音症となり、話すことができなくなってしまいます。その後、引き取られた継父の家も追い出され、高校も中退することになります。

対人恐怖症の上に、まともな教育も受けられなかったのですが、著者はコミュニケーション能力ゼロから這い上がり、トップセールスマンとして100万ドルを稼ぐようになります。その過程で身につけたのが、上記の7つの技術です。

1つずつ、どういうものか解説していきます。

状態

コミュニケーションは、あなたのその時の状態に直接影響されます。そのため、商材に確信を持ってポジティブな状態で商談に望めば、相手にもそのことが伝わるといいます。

なぜならば、コミュニケーションで話している内容は7%の影響力しかなく、その他トーナリティとボディー・ランゲージで93%が決まるからです。

つまり、あなたが無気力な状態で何かを売ろうとしたら、見込み客が買ってくれる可能性はゼロです。
これには、あなたもセールスパーソンとして賛成してくれるでしょう。すばらしい商品があり、ふさわしい言葉を使った原稿を暗記し、実証された販売プロセスを踏んだとしても、「声」「しぐさ」に説得力と熱意が決定的に欠けているからです。
あなたの状態がどれほどコミュニケーションの質に影響するかを考えれば、それも当然です。
言葉というのは、コミュニケーションのほんの7%しか占めていないということが研究でわかっています。

ラポール

ラポールとは、心が通い合っているという感覚のことを言います。このラポールが形成されていると、より確信を持っている人がもう一人の気持ちを動かすことになると言います。

つまり、商談で考えれば、①ラポールを形成すること、②お客さんよりも確信を持つこと、この2つの条件が成立すれば、セールスマンはお客さんの気持ちを動かせるようになるということです。

ラポール(親密感)を築く能力は、人を動かす鍵となる2番目のテクニックです。
「2人の人間がやり取りをする時はいつでも、ラポールが維持されている限り、より確信を持っている人がもう1人の気持ちを動かすことになる」からです。
では、ラポールとは何でしょうか。ラポールとはあなた自身をお客と協調させ、彼らの友人になり、心から相手の最大の利益のことを考えていろと示す手段です。
いったんお客と協調できれば、あなたはお客を自分が望む方向へ向かわせることがで のになります。

質問

会話の主導権を握り、望む展開に進めるために重要な技術です。自分が望む会話の展開があったとしても、相手の話をぶった切ったり、強引に話を進めたりするわけにはいきません。そうした時に、適切な質問をすることで、自分が望む会話を展開していくことが可能です。

すぐれたセールスパーソンは、質問をする力を持っています。質問は人間心理において極めて重要な役割を果たしています。
なぜなら、質問の主題に気を向けさせることができるからです。また、会話の流れの方向性を操り、上手く取引がまとまるようお客を導くこともできます。さらに、質問を使い、お客に商品を買う理由を自ら話してもらうことにより、あなたの主張を通すこともできます。
購入する理由についてあなたが相手に説明するよりも、相手に理由を話してもらうことの方が影響力は劇的に高まるのです。
説得が上手い人は、効果的な質問をすること以上に、人の心を動かせるテクニックはないことをわかっています。

説得心理

説得心理は社会心理学という学問で、様々な研究がされています。本書でも、対比・コミットメント・一貫性・返報などの具体例が紹介されています。

私がこれを説得心理と呼ぶのは、見込み客に無意識の反応を引き起こさせるために使うテクニックだからです。
説得心理が上手くいくのは、私たちが、特定の刺激に対して特定の方法で反応するよう長い年月をかけて条件づけされているからです。

引用にもある通り、普遍的に条件づけされているトリガーをつかって、人を動かす技術です。例えば、贈り物もらえばお返しをするというようなものです。この条件づけは非常に強力で、ビジネスの様々なシーンで使われています。

「影響力の武器」「予想どおりに不条理」などは、この分野の名著です。興味のある方は、ぜひ深掘りしてみてください。

参考:「影響力の武器」で本当に売上があがった!!

影響力の武器

パターンの中断

質問の技術の1つです。会話が望ましくない方向に進んでしまったとき、まったく関係のない質問をして相手の目線を変える技術です。

パターンを中断する能力が、人を動かす鍵となる6番目のテクニックです。パターンの中断は、お客の目線を瞬時に変えるおもしろい方法です。自分がどれほど落ち込んでいるかについてダラダラと話し始めたお客に対して、「そういえば、小さな器に入った虫を食べることで100万ドルもらえるとしたら、食べますか?」というようにいきなりパターンの中断をしたりします。重要なのは、お客が落ち込んだ状態のことを考えなくなり、もっと有意義な新しいパターンを始められることです。

これは、とても有効です。どんなメリットを訴求しても相手に響かず、相手が小さなデメリットばかりを気にしてしまうことがあります。一度気になりだすと、そのデメリットから焦点を外すことができなくなり、大局的に考えることができなくなってしまうのです。

そのときに、パターンの中断を使い、まったく違う視点から話を開始します。そうすると、数分前には響かなかったメリットも、真剣に受け止められるようになります。

アンカリング

相手に新たな条件づけを行う技術です。こんなことが可能なのか?と思ってしまいますが、本書では紹介されていました。

有名なパブロフの犬は、ベルが鳴ったら餌を出すを繰り返すことで、ベルが鳴ったら餌を出さなくても犬はヨダレを垂らすようになります。このベルがアンカリングです。これをお客さん相手に行うのがアンカリングです。

最後のテクニックは純粋に心理学のテクニックです。無意識が作用する方法を用いたものです。
まず、人は商品を買うのではなく、状態を買うのだということを理解してください。あなたがポジティブな感情を十分に自分の商品にリンクさせることができれば、見込み客はあなたの商品をそれらの良い感情と同じにみなすようになります。アンカリングで、最も有名なものは、パブロフが自分の犬で行った実験です。

どうすればラポールで人を動かせるのか?

人を動かす技術の1つであるラポールについて、詳しく解説していきます。個人的に本書の中で、もっとも興味を惹かれた技術です。

すでに紹介したとおり、「2人の人間がやり取りをする時はいつでも、ラポールが維持されている限り、より確信を持っている人がもう1人の気持ちを動かすことになる」と本書では書かれています。

そのため、この3点が重要になります。

  • ラポールを形成すること
  • ラポールを維持すること
  • お客さんよりも確信を持つこと

このうち、ラポールを形成することとラポールを維持することについて解説していきます。

ラポールを形成すること

ラポールを形成するためには、5つのポイントがあります。

  • お客を批判すること、侮辱することは避ける
  • 共通点を見つける
  • 心からほめ言葉を言う
  • お客があなたと気楽に話せるようにする
  • お客の「意図」「感情」「結果」に同意する

中でも興味を惹かれたのが「共通点を見つける」です。共通点は出身地や大学が思いつきやすいですが、そうした共通点を見つけられない場合もあります。

そうした時は、ミラーリングを行うといいそうです。ミラーリングとは相手の仕草を真似することで、心理学のテクニックとして有名です。本書では相手の仕草ではなく、トーナリティを真似する技術が解説されています。トーナリティをミラーリングするとは、以下のような項目です。

  • 声のトーン どのように聞こえるか
  • 音量 大きいか低音量か
  • スピード 速いか遅いか
  • テンポ 声のリズムを合わせる
  • アクセント アクセントがあるか
  • 特定の言葉 何かよく使う特定の言葉はあるか

これならば、わざとらしくなく、ミラーリングが可能です。ラポールの形成に役立てそうなので、ぜひ試してみてください。

ラポールを維持すること

次に、ラポールを維持することについて解説します。

せっかくラポールを形成することができても、維持できない場合があります。もっとも多い失敗例は、お客さんの意見を否定してしまうことだと言います。

顧客とのラポールが崩壊してしまう理由はいくらでもあります。その一番の理由は、相手が間違っていると思ってしまうことです。
販売では、「決して顧客が間違っていると思ってはいけない」というのが基本ルールです。
「お客は常に正しい」という言葉を聞いたことがありますよね?この法則は販売においては本当に重要です。
お客と協調することによってのみ、その人を自分の観点に向き直らせることができるのです。

このように書かれています。しかし、実際にはお客さんが勘違いをしていたり、間違っていたりすることはあります。そうした場合は、どうすればいいのでしょうか?

本書では「そして」と「だからこそ」を使うことをお勧めしています。

別の観点を示す前に、「そして」という言葉を使うのです。
「これはかなりの投資だというあなたの意見に全く賛成です。そして、投資利益率も大きいのです。その理由を説明させてください………」というような形で話を進めるのです。
わかりましたか?ラポールを壊すことはせず、協調を保ちました。それでも会話の方向性を「コスト」から「価値」に変えることができました。相手の意図や感情に同意し、それを尊重し、認識するようにしましょう。

お客さんの認識を変える時に、「でも」や「しかし」を使うのではなく、「そして」や「だからこそ」という言葉を使うことが大切です。そうすれば、ラポールを維持したまま、相手の意見を変えていくことが可能です。

成約を決めるクロージングの技術とは?

クロージングが苦手という人は多いと思います。わたしも営業をしていて難しさを感じるのは、クロージングです。次のアクションを促すクロージングがもっとも緊張しますし、力が入ります。

本書では、そうしたクロージングを簡単にするために、テスト・クロージングをすべきと述べています。

世界最高のセールスパーソンたちは、いつ取引を成立させたらよいのかわかっています。なぜなら彼らは見込み客に、テスト・クロージングをするからです。
業績優秀者は、見込み客に取引する用意があるとわかるまで、取引は成立させてはならないことを理解しています。

テスト・クロージングが有効な理由は、正しいタイミングでクロージングを行うことができるようになるからです。相手が十分に契約に前向きであることがわかっていれば、クロージングは難しくありません。その相手の意思を確認するのがテスト・クロージングです。

1つ目のテスト・クロージングでは、相手に「どのくらいの期間、検討してしてきましたか?」や「なぜ、検討しているのですか?」を聞くといいます。

私のお気に入りの「オポチュニティ・テスト・クロージング」を紹介しましょう。次の質問を使います。
「どれくらいの期間、真剣に○○(←商品、サービス)を検討してきましたか?」
私は、このオポチュニティ・テスト・クロージングの質問を使い続けています。実際に、効き目があるからです。
たまに、質問を「なぜあなたは真剣に○○(←商品、サービス)を検討しているのですか?」に変更することもあります。
なぜならこの質問により、見込み客が自分の購入時の価値観を話してくれるからです。

また、別のテスト・クロージングでは、相手に「○○のために、時間とお金を使う気はありますか?」と聞くといいます。○○は商品やサービスではなく、そのベネフィットを入れます。

私がコーチング・プログラムを売る時や、見込み客に十分な価値を示した時は、「これからの3日間であなたのトップ3の目標を達成するために、このプログラムに『投資』をする価値はありますか?」と聞くことで「エクスチェンジ・テスト・クロージング」を行います。

これらの質問を通じて、

  • 契約する気でいる
  • 全く乗り気ではない
  • どっちつかず

この3つを判断することができます。そして、契約する気でいる状態だと判断すれば、そのまま契約に移ります。どっちつかずであれば、もう1度メリットやベネフィットを訴求し直します。全く乗り気ではない状態ならば、見込客から外すのがいいでしょう。

これが本書で紹介されているクロージングの技術です。

以上、売れる技術でわかった営業の技術の紹介でした。わたしは、特にラポールとクロージングの技術を使ってみたいと思ったので、この2つを中心に紹介しました。みなさんも、ぜひ参考にしてみてください。

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