
なぜ、痩せるのは難しいのか?
それは体重減少=痩せるという誤解が元凶です。読書会in東京でわかった正しいダイエット方法を解説します。
目次
開催報告:20代読書会in東京
日時:08月04日(土)09:30-12:00
参加者:13名(男性:5名、女性:8名 初参加:3名、リピーター:10名)
MVP賞
明日クビになっても大丈夫
紹介された本
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- ダイエットは運動1割、食事9割
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痩せるとは、なにか?
痩せるのは、なぜでしょうか?それは美しい体型を得るためだと思います。そして、自分の魅力に磨きをかけるためです。
しかし残念ながら、巷に溢れているダイエット方法は、美しい体型を得るのに逆効果になることが多々あります。読書会で「ダイエットは運動1割、食事9割」を紹介いただき、そのことを教えていただきました。
そこで美しい体型を得るという目的から考えて、正しいダイエットとは、なにか?を解説していきます。
痩せる≠体重減少
一般的に痩せるとは体重減少のことを指していると思います。しかし、体重が減っても痩せるとは限りません。
ここが、世間で大きく誤解されている点です。この誤解が元凶で、巷であり得ないダイエット法が次々と生まれています。
そして、体重が減っても痩せるとは限らない理由は、脂肪と筋肉の比重が異なる点にあります。同じ1kgでも、筋肉より脂肪の方がかさばります。見た目では3~4倍に感じるでしょう。
別の言い方をすると、1kg筋肉が減り、1kg脂肪が増えると体重は変わらなくても体型は太くなります。さらに、1kg筋肉が減り、0.5kg脂肪が増えると、体重は0.5kg減っています。しかし、残念ながら体型は太くなります。
逆に2kg筋肉が増え、1kg脂肪が減ると体重は増えています。しかし、別人に見えるほど、美しい体型に変化しているでしょう。なので、美しい体型を手に入れるダイエットの指標として「体重」は考えるべきではありません。
ダイエットの指標として考えるべきは「体脂肪率」です。体脂肪率が減れば体型は美しくなり、逆に増えれば太くなっています。
体脂肪を減らすとは、どういことか?
体脂肪率とは、体脂肪/体重で計算できます。
たとえば、体脂肪(25kg)/体重(100kg)=体脂肪率(25%)となります。そして、体脂肪が5kg減り、筋肉量が5kg増えた場合、体脂肪(20kg)/体重(100kg)=体脂肪率(20%)となります。
もちろん、これは例えです。筋肉5kgUP・体脂肪5kg減が実現可能かどうかは別の話です…
そして、どうすれば体脂肪を減らすことができるか?という話をしていきます。
もちろん、人は日々カロリー(kcal)を摂取して、カロリーを消費しています。
そのため、
- [摂取カロリー]=[消費カロリー]の場合、体型維持
- [摂取カロリー]>[消費カロリー]の場合、太る
- [摂取カロリー]<[消費カロリー]の場合、痩せる
ということが、わかります。
そして、脂肪は1g=9kcalです。さらに、体脂肪の20~30%は水(0kcal)で残りが脂肪です。そのため、体脂肪1kg=7,000kcalと言われています。
では、1ヶ月で体脂肪を1kg減らすには、どうすればいいでしょうか?
7,000kcal/30日=233kcalと計算できるので、[消費カロリー]-[摂取カロリー]=233kcalという状態を1ヶ月続ければいいという計算になります。
もちろん、前提として不足カロリー分がすべて脂肪から代謝される計算です。これも、ここでは実現可能かどうかは別問題としておきます…
仮に、毎日233kcal分の体脂肪を代謝することができ、30日継続することができたとしましょう。その場合、体脂肪が1kg減ります。
先のどの例に当てはめると、
体脂肪(24kg)/体重(99kg)=体脂肪率(24.2%)
となります。これが体脂肪を減らすということです。ちなみに、体の仕組みを知れば知るほど、上記の前提をクリアすることは難しいことがわかります。
ダイエットは運動1割、食事9割
短期間のダイエットはムリです。先に夢も希望もない結論を書いておきます笑
体脂肪を減らして正しく痩せようとすると、年単位で時間がかかります。本章では、世の中で言われるダイエット方法を検証しながら、その理由を解説していきます。
運動では痩せない
ダイエットを決意して、最初に思い浮かぶ方法は「運動」でしょう。
しかし、運動で痩せるのは至難の技です。なぜなら、思った以上に消費カロリー量が低いからです。
たとえば、先ほどから挙げている例の233kcalを消費しようと思うと、30分間のランニングが必要です。この時点でかなりのハードルではないでしょうか?
そして、ランニングをしても一切摂取カロリーを増やしてはいけないのです。たとえば、スポーツドリンクも飲んではいけません。水分補給は「水」のみです。もちろん、ビールを飲むなど御法度です。
わたしも毎週泳いでいるのでわかりますが、運動後のカロリー摂取を我慢するのは相当難しいです。
もちろん、運動を習慣にすることは、長期的に体型維持には役立ちます。しかし、明日からランニングを始めて1ヶ月や2ヶ月で痩せようとするのは難しいです。
糖質制限では痩せない
これは強く言いたい誤解です。糖質制限では痩せません。
なぜなら、人の体は代謝の順番が決まっているからです。その順番では、炭水化物(糖質)>タンパク質(筋肉)>脂質(体脂肪)の順番で代謝されていきます。
逆に説明した方がわかりやすいかもしれません。人類は何万年も飢餓と闘ってきた歴史から、体脂肪の貯蓄を優先するよう体が作られています。そして、糖質が制限され飢餓状態が始まると、体脂肪を減らすよりも先に筋肉を代謝して基礎代謝を落とそうとします。
そのため、糖質を制限したからといって体脂肪が代謝されることはありません。糖質制限によって体脂肪が代謝されるのは、飢餓状態のみです。生きるか死ぬかの境界線になって初めて脂肪が代謝されます。もちろん、現代人の生活で、そのようなことは起きません。
しかし、中には”糖質制限で体重が落ちた人は実際にいるよ”と思う人もいるでしょう。
その場合、その体重減少の中身が問題なのです。糖質を制限すると、最初に代謝されるのは筋肉です。筋肉には2種類あります。1つは内臓(心筋や胃など)。もう1つは骨格筋で手や足を動かすときに使う筋肉です。そして、糖質制限によって、両方の筋肉が減ります。
内臓の筋肉が減少することは、ダイエット云々以前に単純に不健康です。もちろん、やるべきではありません。
また、ダイエットの観点から考えても、糖質制限は合理的ではありません。なぜなら、筋肉が落ちると、基礎代謝が落ちるからです。そのため、体脂肪がつきやすい体になってしまうのです。
よくダイエットを繰り返している人は、下半身が太くなりがちです。これは太ももの骨格筋が、体の中でもっとも体積が大きいことと関連していると思われます。糖質制限により、太ももの筋肉が落ちて代謝が落ちてしまった結果、その部分に脂肪がつきやすくなっているのです。
代謝UPで正しく痩せるには?
ここまでの説明でわかる通り、ダイエット(体脂肪率を下げること)はそもそも難しいです。なぜなら、人間の生存という目的と逆行しているからです。
短期間で体型を変えるには、激しい筋力トレーニングに励むしかありません。しかし、スポーツ選手でもない限り、そんなことは難しいです。また、正しい指導のもとでないと体を壊すリスクがあるので、オススメでもありません。
そのため、1年や2年という長いスパンで美しい体型を得るのが正しいダイエットと言えるでしょう。
もちろん、ポイントは[摂取カロリー]と[消費カロリー]のバランスです。この観点から、正しいダイエット方法を解説していきます。
GI値の高い食べ物は気をつける
GI値の高い食べ物を食べると、血糖値が上昇します。つまり、血中の糖分が増えます。
そうすると、体はインスリンを分泌して、血糖をせっせと体脂肪に変換していきます。なので、GI値の低い食事を中心として、血糖値の上昇を緩やかにすべきです。
画像引用元:血糖値の上がる速さは食材のGI値で判断する!
21:00以降に食事をしない
先ほど血糖が脂肪に変わるという話をしました。
人間は血糖値の上昇とは別に、もう1つ血糖を脂肪に変えるタイミングがあります。それはAM2:00です。この時間になると、身体中の血糖は脂肪に変換されます。
そして、21:00以降に摂取したカロリーは、2:00時点で未だ血中に存在しています。そうすると脂肪に変換されて見事に太ります。
そのため、同じ食事をしても、18:00であれば太らないですが、21:00だと太ります。1日の最後の食事は21:00よりも早く終わるようにしましょう。
ビタミン・ミネラルを摂取する
代謝にはビタミン・ミネラルが欠かせません。
そのため、ビタミン・ミネラルを摂取すると代謝をUPさせられます。なぜなら、現代人はほぼすべてのビタミン・ミネラルが不足しているからです。
そして、なにか特定の栄養素を摂れば、代謝がよくなるということはありません。生体酵素の原料を考えると、すべてのビタミン・ミネラルをバランスよく摂取することが必要です。
体を温める
消費カロリーの中で最大のものは基礎代謝です。さらに、その基礎代謝でもっとも大きいのは体温維持です。
体の7割近くは水であるため、100kgの体重であれば70kg近くは水です。この70kgを35度で維持するか、36度で維持するかは大きな違いです。
なぜなら、水1gの温度を1度上げるには1kcalが必要だからです。7000gの水を1度上げるには7000kcalが必要で、なんと体脂肪1kg分のカロリーを消費します。
そのため、毎日湯船に浸かったり、運動を習慣化したりして36度以上の体温を維持できるようにしましょう。
以上、「ダイエットは運動1割、食事9割」で紹介いただいた内容を参考に正しいダイエットとは?を解説しました。ぜひ、参考にしてみてください。