読書会でわかった成毛眞氏「Amazon」の凄さとは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
Amazon

Amazonは、2017年に売上20兆円を超えました。

マーケットプレイス(FBA)やAWSというプラットホームで圧倒的な存在となることで、いまや人類のインフラになっています。その成長を支えてきたのがキャッシュフロー経営で、2017年の投資額は1兆円を超えています。

成毛眞氏の「Amazon」でわかった凄さを解説していきます。

Amazon

初版:2018年08月09日

著者:成毛眞

勢力図を塗り替えるAmazon

Amazonは2017年に1800億ドル(約20兆円)の売上を記録し、創業時の売上から比べて35万倍の企業となりました。売上が10兆円を超えているにも関わらず、20%を超えるペースで成長を続けています。

このAmazonの快進撃は、様々な業界の勢力図を書き換えながら進行しています。

例えば、

  • ボーダーズ:書籍チェーン全米2位
  • サーキット・シティ:家電量販店全米2位
  • トイザらス:玩具全米1位

が、Amazonの躍進とともに、葬り去られました。そして、アメリカにはなんと「アマゾン恐怖銘柄指数」というものがあります。

英語で「Death by Amazon」と言い、ニューヨーク・NASDAQに上場している54銘柄で構成されている企業です。この株式指標はAmazonと競合している企業群です。

ちなみに、現在のアマゾン恐怖銘柄指数を構成する54社は、こちらの通りです。

ティッカー企業名業種
ASNAアシナ・リテール・グループ婦人服小売
BBBYベッド・バス・アンド・ビヨンド生活用品小売
BBYベストバイ家電小売
BGFVビッグ5スポーティング・グッズスポーツ用品
BIGビッグ・ロッツディスカウント小売
BKEバックルカジュアルアパレル
BKSバーンズ&ノーブル書店チェーン
BURLバーリントン・ストアーズ衣料小売
CABカベラスアウトドア用品販売
CONNコンズ耐久消費財専門小売
COSTコストコ・ホールセール会員制大型量販店
CVSCVSヘルスドラッグストアチェーン・ヘルスケア
DDSディラーズ大手百貨店チェーン
DGダラー・ゼネラルディスカウント小売
DKSディックス・スポーティング・グッズスポーツ・フィットネス商品小売
DLTRダラー・ツリーディスカウントストア・チェーン
DSWDSW靴・アクセサリー小売
FINLフィニッシュ・ライン小売
FIVEファイブ・ビロー小売
FLフット・ロッカー靴・アパレルメーカー
FRANフランチェスカズ・ホールディングスアパレル小売
FREDフレッズ日用品販売
GCOジェネスコフットウェアメーカー
GMEゲームストップ大手ゲームソフト
GNCGNCホールディングスサプリメント製造販売
HIBBヒベット・スポーツスポーツ用品店
HSNIエイチエスエヌ対話型マルチチャンネル小売
HVTハバティー・ファーニチャー家具専門店
JCPJ.C.ペニー大手小売
JWNノードストローム大型デパートチェーン
KIRKカークランズインテリア小物小売
KRクローガースーパーマーケット・薬局チェーン
KSSコールズ百貨店
Mメーシーズ百貨店
MIKマイケルズ・カンパニーズ小売店運営
ODPオフィス・デポフィス用品
PSMTプライススマート会員制ディスカウントストア運営
RADライト・エイド薬局・小売チェーン
ROSTロス・ストアーズチェーン百貨店運営
SFSスマート&ファイナル・ストアズ食品小売
SHLDシアーズ・ホールディングス大手小売
SMRTスタイン・マート衣服・アクセサリー小売
SPLSステイプルズ事務用品・機器販売
SSIステージ・ストアーズアパレル関連小売
SVUスーパーバリュー食料品店チェーン
TGTターゲット大型ディスカウントストアチェーン
TJXTJX小売
TUESチューズデー・モーニング小売
VSIビタミン・ショップ健康・ウェルネス製品小売
WBAウォルグリーン・ブーツ・アライアンス薬局チェーン
WMTウォルマート・ストアズ大手小売
WSMウィリアムズ・ソノマキッチン・インテリア用品販売
ZUMZズーミーズスポーツ用品小売

次章以降では、このAmazonの凄さの秘密を紹介していきます。

Amazonは人類のインフラ企業だった!

Amazonというと「ネット通販」のイメージが強いと思います。しかし、その認識は誤りです。

Amazonは「人類のインフラ企業」と表現した方が正確です。そのインフラの代表例が、

  • マーケットプレイス
  • AWS

の2つです。

Amazonはこの2つのプラットホームを提供することで、人類にとってのインフラ企業(プラットフォーマー)となっています。(プラットフォーマーとは「第3者がビジネスを行うための基盤(プラットフォーム)を提供する企業のこと」、強いプラットフォーマーは、高い市場シェアを握ることによって、業界のルールを自らが決めることができる。)

しかし、それもアマゾンのほんの一面でしかない。企業への影響ははるかに大きい。アマゾン以外の第三者がサイト上に商品を出品できる「マーケットプレイス」は、全世界で約200万社の企業が利用している。マーケットブレイスは、出荷・配達まで請け負うサービスまでも提供している。多くの利用企業はアマゾンなしではもはやビジネスが成り立たないだろう。
それどころではない。アマゾンが運営しているAWS(アマゾンウェブサービス)がある。これは、企業向けのクラウドサービスで、もともと自社のネット通販のために構築した巨大なサーバーシステムの空きを使って始めた、いわば副産物的な事業だったが、現在では世界の名だたる大手企業や米国の政府機関も利用し、信じられない額を稼ぎ出している。アマゾンはマイクロソフトやグーグルをも凌駕する世界最大のクラウドサービス会社でもあるのだ。
AWSが停止すると、多くの大企業の情報処理がストップする。下手をすると金融機関の決済がとまり、世界の経済全体がクラッシュする可能性がある。知らない人もいるかもしれないが、個人も企業も、いや人類がアマゾンなしでは生活できない事態が密かに到来していたのだ。

マーケットプレイスは200万社が利用し、AWSはサーバー(クラウド)で世界No1のシェアを誇っています。そのため、Amazonなしでは存続できない企業や政府が多数存在しているのです。

ちなみに、日本で開業している法人数がちょうど200万社です。そう考えるとマーケットプレイスの規模がよくわかります。このマーケットプレイスとAWSが、それぞれどういったものなのか解説していきます。

マーケットプレイス

マーケットプレイスとは、Amazonに出店する機能です。

そして、マーケットプレイスの中でも特筆すべき機能が「FBA」です。ネットで物を販売するとわかりますが、商品の在庫管理や顧客からの入金管理、商品配送などはとても大きな負担です。

1日に何百個、何千個と出荷するようになると、かなり高度な倉庫を用意する必要があります。FBAは、そうした倉庫・物流業(フルフィルメント)をAmazonが全て代行してくれるサービスです。

アマゾンは、マーケットプレイスという「場」に外部の企業が思わず活用したくなる魅力的なサービスをもちろん用意している。いくつかあるが、最も大きいのがフルフィルメント・バイ・アマゾン、略してFBAと呼ばれるものだ。これは、マーケトプレイスの中の一部門で、マーケットプレイスはただのオンラインの場を提供するだけだが、FBAを利用すると、どんな企業でも、アマゾンのインフラが使用できる。
商品の保管から注文処理、出荷、決済、配送、返品対応まですべてをアマゾンがまとめて代行してくれるのだ。店舗がなくても、自社のECサイトを作らなくても、アマゾンの倉庫に全部預けるだけで、あとはアマゾンが自社の商品を売ってくれるという仕組みだ。

そして、こう続きます。

アマゾンの配送機能やカスタマーサービス機能を使って、世界中の何百万という顧客との接点を持つことが可能になるのだ。FBAの倉庫は年中無休で稼働している。休日でも即日発送できるので「すぐに欲しい」顧客の要望をくみ取り、機会ロスも防げるわけだ。
また、利用料金も手軽だ。まず月額の固定費がない。発生するのは、商品の面積や日数に応じた在庫保管手数料や、商品の金額と重量に基づく配送代行手数料のみだ。それ以上の費用負担はなく、これも中小企業にとっては大きな魅力だ。FBAを利用する企業は、自分のページに「プライムマーク」を表示できる。プライムマークは、無料で当日・翌日に届くことを示すマークで、プライムマークがあると、やはり商品購入されやすい。
多くの企業がFBAの恩恵を受けており、FBAを採用した約8割の店舗で売上が増えているという。

わたしもFBAを利用したことがありますが、とても便利です。

Amazonで取り扱いたい商品をダンボールに詰めて、倉庫に配送するだけでいいのです。そうするとAmazonが商品情報を取り込んでくれて、自動的にサイトに反映してくれます。

個別に決済会社と契約したり、配送業者とやり取りする必要はありません。注文が入れば、Amazonが代わりにお金を受け取り、商品を配送してくれます。そして、在庫管理も行ってくれるのです。販売チャネルを増やしたい企業にっては、FBAは本当にありがたい機能でしょう。

そして、なんとFBAは「海外」にも対応しています。

海外で物を販売しようとすると、その障壁はとても高いです。言葉の通じない現地企業と様々な契約をし、法律をクリアし、納税する必要があるからです。

しかし、Amazonであれば、その障壁も簡単に超えることができます。進出したい国の倉庫に、商品を納品するだけでいいのです。そこから先はすべてAmazonが代行してくれます。

ある企業が、新たに何かを輸出したいと思ったとしよう。輸出には、さまざまな制限がかかる。まず、たくさんの申請が必要だ。税金もかかる。時間も人手もお金もかかるのだ。中小や零細企業にとっては、輸出処理は大変なことである。
しかし、これもFBAを使えば解決できる。輸出をしたい国のFBAを利用するのだ。国によっては輸出ができる商品とできない商品があるが、OKなものはアマゾンがすべて代わりに輸出をしてくれる。海外進出の足掛かりとして使う企業も多い。
特に、ヨーロッパ圏では、2016年に「汎欧州FBA」が始まった。配送エリアがEU全域になり、出店者は、EU内の他国の顧客に注文品を届けやすくなった。これを使えば、中小や零細の企業でも国境をまたぎ、輸出ビジネスを簡単に開始できるのだ。

これだけ便利な機能を安価に使えるとなれば、利用しない手はないでしょう。世界で200万社がマーケットプレイスを利用する意味がわかります。

AWS

AWSとは、クラウドのサーバーサービスです。

IT業界の人でAWSを聞いたことがない人はいないでしょう。わたしのように金融業界にいた人間でも知っているくらいの知名度です。

AmazonはAWSで、サーバー業界に革命を起こしました。

AWSは、クラウドサービスを提供する事業だ。IT業界ではアマゾンは世界最大の、企業向けクラウドサービス提供会社として認識されている。
このAWSは、クラウドコンピューターの世界にまさに革命を起こしたといってもいい。簡単にいうと、企業のサーバーやソフトウェアを、より安価なウェブベースの代替品に代え、ITの世界を一変させたのである。

そして、こう続きます。

大きな企業はそれぞれ独自のサーバーを持っている。たとえば日本の銀行は、伝統的にシステムを自社の大型コンピューターで運用するのが常識だ。入出金データなどシステムに不具合が発生すれば、信用問題につながるからだ。自社オリジナルのサーバーの開発のために数年をかける。投資金額も数千億円になる場合もあり、コンピユーターを販売する企業にとっては、銀行は超お得意様だった。
しかし、AWSは巨大なサーバーを用意し、その中のシステム(高度なデータ解析やAIを活用したサービスなど)をオンラインであらゆる企業に提供する形にした。AWSのクラウドサーバーを共有すれば、企業はわざわざ自社内にサーバーを置く必要がなくなる。それぞれの企業が独自にシステムを開発し運用するよりも、はるかに安いコストで高性能なシステムが使えるようになるのだ。

つまり、どんな企業にも必要なサーバーをクラウド化することで、

  1. 安価
  2. 構築の時間を節約
  3. 堅牢なセキュリティ
  4. 機能の更新(常に最新の状態)

というメリットを提供することができるようになったのです。

そして、このクラウドのサーバーには「ネットワーク効果」があります。つまり、ユーザー企業が増えれば増えるほど、サーバーとしての価値が高まるという側面があるのです。なぜなら、サーバーの利用が分散されるので、より効果的にサーバーを使えて安価になるからです。

また、クラウドサービスは、大きくすればするほど、コストが削減できる。たとえば日本企業であれば、深夜にはコンピューターはほとんど使わない。しかし、時差があるニューヨークにある企業は、日本で使っていない深夜帯に同じサーバーを利用することができる。こうしてコンピューターの減価償却費や電力コスト、メンテナンスの人件費などが抑えられる。これを地球上の無数の企業に展開すれば、さらに安くなるというわけだ。

ちなみに、クラウドサーバーの業界で、Amazonは30%を超える圧倒的なシェアを持っています。

2位・3位と続いているマイクロソフトのアジュールやGoogleのGoogleクラウドは10%強のシェアですから、Amazonは独走状態にあると言ってもいいでしょう。

なぜAmazonの成長は止まらないのか?

Amazonは、様々な企業を葬り去り、業界の勢力図を塗り替えてきました。

そして、マーケットプレイス(FBA)やAWSというプラットホームで圧倒的な存在となることで、人類のインフラになっています。

なぜ、Amazonはこれほど成長できたのでしょうか?そして、なぜ今も毎年20%以上の成長を続けられるのでしょうか?

答えは「利益の再投資」にあります。

Amazonは創業当初からキャッシュフロー経営を度々強調してきました。つまり、年度の最終的な利益は重要ではないというスタンスです。どういうことか解説します。

仮に、同じく利益がゼロの企業が2つあったとします。この2つの企業は、

  1. 売上が立たず、利益がゼロ
  2. 売上が順調に伸びているが、積極的な投資で利益がゼロ

という状況だったとしましょう。そのとき、この2つの企業に対して評価が同じでは、おかしいですよね?前者は苦境に立たされており、後者は伸びていくことが予想されます。

Amazonは、このように最終的な利益ではなく、どれだけ売上を上げ、そこから投資に回しているかというキャッシュフローを重視しています。

そして、Amazonのキャッシュフロー決算書の数字が、こちらです。

年度純利益営業
キャッシュフロー
フリー
キャッシュフロー
投資
キャッシュフロー
売上高
2004588566477-896,921
2005358733529-2048,490
2006190702486-21610,711
20074761,4051,181-22414,835
20086451,6971,364-33319,166
20099023,2932,920-37324,509
20101,1523,4952,516-97934,204
20116313,9032,092-181148,077
2012-394,180395-3,78561,093
20132745,4752,031-3,44474,452
2014-2416,8421,949-4,89388,988
201559612,0397,450-4,589107,006
2016237117,27210,535-6,737135,987
20173,03318,4348,376-10,058177,866

※単位は万ドル(億円)

  • 営業キャッシュフロー:[売上]-[仕入れ](つまり、本業が生み出す現金)
  • フリーキャッシュフロー:[営業キャッシュフロー]-[次の事業への投資etc](つまり、会社が自由に使えるお金)

2004年と2017年の純利益・営業キャッシュフローを比較すると、Amazonのすごさがわかります。

営業キャッシュフローは566億円から1兆8,434億円と32倍になっています。しかし、純利益は588億円から3,033億円へと5倍にしかなっていません。

この差額は、次への投資なのです。

投資キャッシュフローを見ればわかりますが、

  • 2013年 3,444億円
  • 2014年 4,893億円
  • 2015年 4,589億円
  • 2016年 6,737億円
  • 2017年 1兆58億円
  • 5年合計 2兆9,721億円

とういう、とんでもない規模の投資をしています。これらが全てAmazonの次なる事業への投資となっていると考えると、もう追いつける企業はないのではないでしょうか。追いつくどころか、近づくことさえ許さない投資額です…

ちなみに、ソフトバンクが上場によって調達しようとしている資金が2.6兆円と言われています。2017年の数字を見るとAmazonは利益から、その半分に近い1兆円を投資しているのです。しかも、2018年以降も毎年この規模の投資を積み重ねていくでしょう。とんでもないです…

Amazonの将来性を感じる2つの事業

恐ろしいことに、Amazonは未だ14カ国にしか展開していません。

  • アメリカ
  • カナダ
  • メキシコ
  • ブラジル
  • イギリス
  • ドイツ
  • フランス
  • イタリア
  • スペイン
  • オランダ
  • インド
  • 日本
  • 中国
  • オーストラリア

この14カ国がAmazonが展開している国です。世界には200の国があり、そのうちたった14カ国に展開しただけで、Amazonの売上は20兆円を超えているのです。時価総額でもトップ争いに加わっています。

このまま50カ国、100カ国と展開していけば、売上は簡単に100兆円を超えるでしょう。そのとき、Amazonは人類歴史で見たことがないような巨大企業となっているはずです。

そして、Amazonの恐ろしいところは、圧倒的な利益の再投資により、展開する事業が拡大しているということです。つまり、100カ国に展開したころには、今の何倍もの事業を展開していると想定されるのです。そう考えると、Amazonは未だポテンシャルの10分の1も発揮されていない状態と言えるでしょう。

この章では、その新規事業の中でも、2つ特に注目すべきものがあるので紹介します。

  • Amazonレンディング
  • Amazon GO

この2つです。

Amazonレンディング

Amazon Payがリリースされ、決済事業へ乗り出したAmazonですが、法人向けの金融サービスも開始しています。

それがAmazonレンディングです。Amazonレンディングとは、Amazonが出展企業に小口の融資を行うサービスです。

銀行は、融資を決めるときは一般的に決算書で判断する。しかし、アマゾンは決算書など見ない。自分で持っているデータの方が確かだからだ。マーケットプレイスを通して得た、出品している商品や日々の売上など膨大なデータを分析して融資する。決算書では見えない、銀行が決して手にできない、リアルタイムの販売動向を武器にしているのだ。…あとは融資の判断のための基準を決めれば、融資は全自動で行える。このデータを武器に、アマゾンは、これまでの銀行の融資対象になりにくい会社へも融資をしている。
アマゾンレンディングが特徴的なのは、融資の提案前にすでに審査を終えていることだ。アマゾンに出品している業者全部をアマゾンが勝手に対象にしていて、企業か融資を望んでいなくても通知が自動的に来るようになっている。
融資が可能な場合は、事業者の出入金管理画面に、融資できる上限金額や期間、金利が表示される。融資可能な金額は1万円から5000万円まで。返済期間は3カ月、6カ月、最大の12カ月から選択する。
融資を申し込めば、4時間以内に資金が借りられ、返済額は出店業者のアカウントから2週間ごとに自動で引き落とされることになっている。売上からも相殺できる。繰り上げ返済する場合でも手数料はかからない。

こうした企業への小口融資は、現在は空白地帯となっています。なぜなら、銀行の融資は時間がかかり、金額が大きいからです。銀行が数十万・数百万の与信を行うことはできません。根拠とするものがないからです。

その点、Amazonはリアルな商品の売れ行きを把握してるので、小口の融資でも高い精度で行うことが可能です。中小企業にとっては、販売の代行だけでなく、資金面でもAmazonはなくてはならない存在になるかもしれません。

Amazon GO

無人コンビニとして話題となったAmazon GOですが、その真価は「無人」にあるわけではなさそうです。

無人での「店舗運営」をパッケージ化し、リアルな小売においてもマーケットプレイスを展開しようとしているのです。

アマゾンゴーは、カメラとセンサーを設置して、支払いまで全自動にするというそのテクノロジーそのものに価値がある。
アマゾンゴーの出現が、何を意味するのかという視点こそが大切だ。アマゾンがこのシステムを作り上げることこそ、プラットフォーマーとしては重要なのだ。
このシステムは、他の店にも使える。スーパーはもちろん、たとえば書店でも、どんな業種の小売店でも転換が可能だ。
「作ったシステムを売る」というのは、プラットフォーマーにとっては必要条件だ。巨大なキャッシュを持つアマゾンにとって、新規事業での売上がどの程度の規模になるかなどは些末なことである。そんなことよりも、仕組みそのものが業界に変革を起こすモデルということが大切なのだ。テクノロジー会社の所以である。アマゾンゴーの仕組みを、スーパーなどへライセンス販売することを最終的には視野に入れているはずだ。
誤解を恐れずいえば、これこそがアマゾンの、アマゾンゴーを始めた真の目的と言っても過言ではないだろう。
アマゾンはAWSやマーケットプレイスを収益源にしていることはすでに述べたが、アマゾンゴーが完成すれば、あらゆる小売りが無人化する契機になるかもしれない。

店舗を構える人にとって、商品の構成や内装などは売上を上げるためにエネルギーを注ぎたいところです。

しかし、代金の受け取り、在庫管理、資金管理などは面倒な作業です。Amazon GOが完成したら、そこをAmazonが代行する時代が来るかもしれません。

Amazonはネットだけでなく、リアル店舗でも販売プラットフォームで圧倒的な存在になる可能性があります。

以上、読書会でわかった成毛眞氏「Amazon」の凄さでした。

20代読書会に申し込む

20代読書会は、年間1,000人以上が参加しています。東京で最大の読書会です。毎週開催しており、読書好きが集まって楽しく社外のネットワークを広げています。


申し込む

SNSでもご購読できます。

コメント

コメントを残す

*