通貨供給量が5年で5倍!?読書会でわかった対処法とは?

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2012年120兆円だった通貨供給量は、いま500兆円を超えています。

その結果、資本家は富を得て労働者との貧富の差は拡大しています。労働者でいる限り、税金・借金・インフレ・年金により豊かになることができない社会構造となっています。

この社会構造から抜け出し、個人で対策できる方法を紹介します。

円の通貨供給量が5年で5倍になっている!?

いま世界の中央銀行には2つの役割があります。

  1. 無からお金を作り出すこと。モノポリーのルールで認められているのと同じ方法で、現在、中央銀行は兆単位でこれを実践している。
  2. ありもしないお金を貸すこと。金融機関が融資をするとき、その金融機関は実際にそのお金を金庫室に蓄えている必要はない。

そして、日本の中央銀行も大量にお金を印刷しています。特に2012年を堺に通貨供給量を急増させています。

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2012年に120兆円だった通貨供給量は2018年500兆円を越し、4倍以上になっています。もちろん、これだけ大量に円を印刷すれば、市場にお金が溢れます。

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2012年には9,000円弱だった日経平均も2018年には22,000円を超えるところまで来ました。2.5倍に日経平均が上がった背景には通貨供給量の増加があったわけです。

では、日本銀行はなぜこんなに円を印刷しているのでしょうか?理由は2007年のサブプライム問題にまでさかのぼります。

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2007年から顕在化し始めたサブプライ問題は、2008年にリーマン・ブラザーズの倒産、GMやAIGの破産申請により、世界経済に衝撃を与えました。そこで、米国の中央銀行(FRB)は2008年から大量にドルを発行して救済が必要な企業に貸し始めます。

ちなみに、ドルの供給量は2007年には7兆447億ドルでしたが、2018には14兆241億ドルと2倍に増えています。

その結果、円ドル相場に大きな影響が出ます。2007年から2011年まで日本は通貨供給量を減らしていたこともあり、相対的にドルの価値が下がります。結果、大幅なドル安(円高)にシフトしたのです。

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図で見て分かる通り、2011年・2012年には1ドル80円という、とんでもない相場になったのです。輸出企業が多い日本で、これだけの円高は致命的です。

この状況に対応するために、日本は米国以上のペースで通貨供給量を上げざるを得なくなり、2012年から急激に通貨供給量を上げてきているのです。

こんなに円を発行して大丈夫なのか?と不安になる方もいるかもしれませんが、当然ツケはあります。なぜ、こんなに通貨を発行できるのか?それにはどんなツケが必要なのか?など、次章以降で解説していきます。

1971年お金のルールが変わった

1971年にお金のルールが変更になりました。それまでは通貨の発行には裏付けが必要でしたが、1971年以降はなんの裏付けもなく通貨を発行できるようになったのです。これをニクソン・ショックといいます。

一九七一年、当時の大統領リチャード・ニクソンが、連邦議会の承認も得ずに、米国ドルと金の交換を停 止し、お金のルールを変えたこのとき、米国だけでなく、世界中のお金のルールが変わった。このルー ル変更は一連の変更の一つで、二〇〇七年に始まった今の金融危機につながっている。このルール変更によって、米国は事実上、紙幣を無制限に印刷することができるようになり、好きなだけ借金ができるようになったからだ。
今の経済危機は、偶然に起こった一回限りの出来事だろうか。そうだと言う人もいる。だが、私は違うと思う。
権力者たちに、この経済危機を解決できるだろうか。そう望む人が多いが、やはり私の答えは「ノー」だ。
この危機を招きそのおかげで儲けた張本人たちとその組織がいまだに権力を握っているのだから、危機を解決できるはずがない。問題はその危機が、人々の望んでいるように消えていくところか、ますます 大きくなっていることだ。一九八〇年代、政府による救済措置の規模は数百万ドルだった。一九九〇年代に なると、その額は数十億ドルになった。そして今では、数兆ドルの規模になっている。
私は危機という言葉を、「何の前触れもなく突然に起こる変化」だと定義したい。個人的な意見だが、私たちの指導者が自らを変えるとは思えない。それは、その代わりにあなたや私が変わらなければならないこ とを意味している。

1971年以降、自由に通貨を発行できるようになり、中央銀行はじゃぶじゃぶにお金を印刷しています。

その結果、

米国

  • 1970年 6260億ドル
  • 2018年 14兆2410億ドル

日本

  • 1970年 4兆円
  • 2018年 501兆円

と、このようになっています。米国では22.7倍、日本は125倍です。日本の125倍は…ヤバいです笑

1971年以前は通貨と金や銀との交換を約束していたため、このように中央銀行が意のままに通貨を発行することはできませんでした。しかし、お金のルールが変更して以来、社会の構造が根本的に変わったのです。

税金・借金・インフレ・年金で貧乏になる

中央銀行がどのように通貨を発行しているのか?を知ると、通貨供給量の増加が社会に与える影響も理解できます。

中央銀行は政府が発行する国債を買うことによって通貨を発行しています。国債とは国民が支払い(返済)を約束している手形です。

つまり、通貨を発行すればするほど、国民の借金が増えているということです。

もちろん、国債は10年債や20年債、30年債とあるので、すぐに支払いは要求されません。しかし、支払期限がきたら、国民が返済する必要があるのです。

その結果、通貨供給量を増やすことで、労働者は4つの理由で貧しくなります。その4つとは、

  • 税金
  • 借金
  • インフレ
  • 年金プラン

です。それぞれ、どのような仕組みで労働者が貧困になっていくのかを解説していきます。

税金

初期のアメリカはほとんど無税の国だった。一八六二年、南北戦争の費用をまかなうために初めて所得税が導入された。一八九五年には、最高裁が所得税は憲法違反だという判決を下している。しかし、連邦準備 制度が作られた一九一三年に憲法修正第一六条が議会を通過し、所得税が永続的なものになった。所得税を再導入した理由は、財務省と連邦準備制度に資金を供給するためだった。現在では税金を通して、大金持ちは私たちのポケットからお金をずっと取り続けることができる。

借金

連邦準備制度によって、政治家は増税する代わりにお金を借りることができるようになった。しかし、国の負債は、いずれ増税かインフレかにつながる諸刃の剣だ。米国政府は、税金を引き上げる代わりに、国債を発行することによってお金を作っている。国債は納税者に渡した借用証書だが、最終的には増税するか、インフレを引き起こす通貨供給の増加によって返済しなければならないものだ。

インフレ

インフレは、連邦準備制度と財務省が、政府の支出をまかなうためにお金を借りたり刷ったりすることで起こる。だからインフレはよく「静かな税金」と呼ばれる。インフレによって金持ちはますます金持ちにな るが、貧困層や中間層にとっては生活費の上昇を意味する。それは、お金を刷る人が最も多くの利益を得る ようになっているからだ。彼らは、新しいお金が貨幣供給量を増やしてお金の価値を下げる前に、その新し いお金を使ってほしい商品やサービスを買うことができる。彼らは利益だけを手にし、その結果には責任を 取らない。一方で、貧困層や中間層は自分たちのお金の価値がどんどん薄れていくのを見ることになる。

年金プラン

先に書いた通り、一九七四年に米国議会はエリサ法を可決した。これによってアメリカ国民は、401(k)といった金融商品を通じて老後の資金を株式市場に投資させられたのだが、こうした金融商品は総じて管理料が高いうえ、リスクも高くリターンは低い。さらに、この国の年金資金を支配する力をウォール街に与えた。

一方で、資本家は通貨供給量が増えれば増えるほど豊かになります。なぜなら、国家が国債を発行して作成した予算(一般会計・特別会計)から、最初にお金を受け取るのは資本家たちだからです。

もちろん、プレーヤーは多くいますが、資本家たちがゼロサムゲームで利益合戦を繰り広げます。そして、利益が確定したら、最初に資本家への支払いが行われ、次に労働者に報酬としてお金が流れていきます。この時点で、資本家のほうが労働者よりも多くのお金を受け取ることになります。

次に税金です。税制においても資本家は労働者よりも優遇されているので、資本家と労働者の貧富の差は広がることになります。

そうして支払われた税金から国債は返済されていくわけですが、構造上払い切ることはできません。そのため、追加で国債が発行され、ますます資本家と労働者の貧富の差が開くことになるのです。

つまり、能力も努力も関係なく、資本家と労働者で分かれた時点で貧富の差が広がっていくことは確定した社会の構造になっているのです。このことは「21世紀の資本」でトマ・ピケティが述べているとおりです。

個人でできる対処法とは?

中央銀行が裏付けなく通貨を発行できる時代となり、日本の通貨供給量が5倍になっていることを説明しました。こうした社会では構造的に資本家はどんどん豊かになり、労働者との貧富の差は拡大する一方です。

では、資本家に生まれなかった普通の人はどうすればいいのでしょうか?為す術なく、現状に甘んじておくしかないのでしょうか?

もちろん、個人でもできる対処法があります。その指針がこの3つです。

  • 一生懸命働いてもダメ!
  • 唯一の対処法は資産をつくること
  • まずはファイナンシャル教育を受ける

それぞれ、どういうことか解説していきます。

一生懸命働いてもダメ!

日本の通貨供給量を見ると、20年後には①相当なインフレか②大増税を選ぶときがきそうです。

そこに備えて一生懸命働いて、貯金をし、資産を運用すべき、そして老後不安の解消のためにもマジメに働くのが1番いいと思いたくなるところです。

しかし、これでは問題の解決になりません。なぜなら、そうした生き方は社会構造上、豊かになれないことが決まっているからです。

今の世の中、しっかりしたファイナンシャル教育を身に付けている人には、そうでない人に対してアンフェア・アドバンテージ(不公平な有利さ)がある。適切なファイナンシャル教育があれば、税金や借金、インフレ、年金プランを自分に有利になるように使うことができ、金持ちになりこそすれ貧乏になることはな い。逆に言えば、ファイナンシャル教育がきちんと身に付いていない人は、税金や借金、インフレ、年金プランの強制力に支配されてしまうことになる。
かつてアルバート・アインシュタインはこう言った。「問題を作り出した時と同じような考え方をしてい たのでは、それらの問題を解決することはできない」。この言葉が意味している悲劇が、いま現実のものとなっている。
同じような考え方でお金の問題を解決しようとして、多くの人々が自分の経済状態を改善するどころか悪化させている。今日では、ほとんどの人は税金や借金、インフレ、年金プランの問題を、もっとあくせく働き、借金を完済し、お金を貯め、収入の範囲内で暮らし、株式に長期投資することで解決しようとしている。こうした考え方に頑として従う人にとって、生きることはますますお金のかかるものになるだろう。

一生懸命に働くことは、もちろん美徳です。しかし、労働者として一生懸命に働いていると豊かになれません。現状の延長では問題を解決できないという事実を受け入れることが、まず最初の一歩です。

唯一の対処法は資産をつくること

この時代にベストな解決策は、自分も資本家になることです。資本家とは、資産をもつ人々です。

インフレに連動するような資産をもち、その収入で生活をしていればインフレは怖くありません。なぜなら、インフレが来ても収入が連動して上がっていくからです。また増税も怖くありません。なぜなら、資産家の税制は優遇されているため、増税されたら相対的に豊かになれるからです。

私たちは資産を増やすことに集中している。そうすれば、資産が私たちの収入を増やしてくれるからだ。資産を増やすことに集中すると、支払う税金が少なくなり、借金を使ってさらに多くの資産を取得し、何もしなくてもインフレが資産からのキャッシュフローを増やしてくれる。つまり、私たちは、引退後の蓄えをウォール街の投資で使い果たすのではなく、ビジネスや個人の資産から生み出されるキャッシュフローを通じて、お金を自分たちのポケットに入れているのだ。

そして、資本家になるためには「投資」が必要です。「投資」には2種類あるといいます。

  • キャピタルゲイン(売買益)を狙う投資
  • キャッシュフロー(定期収入)を狙う投資

たとえば、不動産で買値よりも高く売れればキャピタルゲインが入ってきます。また、高く売れなくても家賃収入を得られれば、それはキャッシュフローになります。これは株も同じです。勝ったときよりも高く売れればキャピタルゲインになり、配当を毎年もらっていればキャッシュフローになります。

ただし、キャピタルゲインを狙う投資はギャンブルと変わりません。どんなに優秀と言われるトレーダーでも、株が上がるか下がるかは知ってません。ノーベル経済学賞でも値上がりを求めるなら市場に連動したインデックスが最も合理的であると証明されています。

そして、資産となる投資はキャッシュフローを狙う投資です。キャッシュフローを狙う投資であれば、値上がり値下がりにヤキモキする必要もなく、安全な投資を行えます。

キャピタルゲイン狙いの投資などするから、株価や持ち家の価格が下がったとたんに意気消沈してしまうのだ。キャピタルゲイン狙いの投資がギャンブルも同然なのは、投資家には市場の変動をコントロールする術がほとんど無いからだ。ファイナンシャル教育が身に付いている人は、キャッシュフローとキャピタルゲインの両方を得るために投資する。これには大きな理由が二つある。

1.キャッシュフローを生み出す資産からお金が流れ出てくるようにしなければ、資産の価値は失われてしまう。言い換えれば、お金の価値や株の価格が上がるまでそのような資産を休ませておくなら、お金の流れは生産的なものではなく、あなたのために働いてもいない。

2.キャッシュフローを得るために投資すると、ほとんどの投資リスクを回避することができる。現金があなたのポケットに流れ込んでいる間は、たとえ資産の価格が下がっていようと負けた気分にはならない。資産が値上がりすれば、キャッシュフローはすでに回収しつつあるので、思いがけないおまけだと 喜ぶことができる。

そして、資産となるものは4つあります。

  • ビジネス
  • 不動産
  • ペーパーアセット
  • コモディティ

この4つです。それぞれに長所と短所がありますので、書籍から引用して解説します。

ビジネス

長所:ビジネスは最強の資産だ。ビジネスを所有すれば、税の優遇を受けられるし、あなたのキャッシュフローを増やすのに他人の時間というレバレッジを使えるうえに、事業の運営をコントロールできる。世界の最も裕福な人々はビジネスを築いている。アップル社の創業者スティーブ・ジョブスしかり、ゼネラ ル・エレクトリック社の創業者トーマス・エジソン、グーグルの創業者セルゲイ・ブリンもそうだ。

短所:ビジネスは人手集約的な資産で、たくさんの人間が関わる。ということは、従業員やクライアント、顧客を管理しなければならない。ビジネスを成功させるには、チームとして働いてくれる有能な人材を集めるだけでなく、そうした人々を管理するスキルやリーダーシップのスキルが不可欠になる。これは私の意見だが、すべての四つの資産のうちで、成功するのにファイナンシャル・インテリジェンスと経験が最も要求されるのがビジネスだ。

不動産

長所:不動産は高いリターンが望める。銀行からの融資や他人のお金という資金調達のレバレッジが使えるし、減価償却といった税制上の優遇措置も受けられる。物件がきちんと管理されていれば継続的なキャッシュフローが得られる。

短所:不動産は管理集約的な資産で流動性に乏しく、管理のしかたを間違えると費用が膨れ上がるおそれが ある。不動産は、ビジネスに次いで高いレベルのファイナンシャル・インテリジェンスが要求される資産だ。上手な不動産投資をするのに必要となるファイナンシャルIQが低い人が大勢いる。だからほとんど の人は、REIT(リート)と呼ばれる不動産投資信託を通じて不動産投資をしている。

ペーパーアセット(株式、債券、貯蓄、投資信託など)

長所:ペーパーアセット(紙の資産)には簡単に投資できるという長所がある。さらに流動性が非常に高いので、株式を数株買うといったごく小さなところから投資を始めることが可能で、他の種類の資産に比べれば元手が少なくてすむ。

短所:流動性が非常に高いということは大きな短所でもあり、売られやすいという側面がある。流動性の高い投資の問題点は、ひとたび現金が市場から流れ出すと、売るのが間に合わなかった場合、お金を失うのも非常に早いということだ。ペーパーアセットは常に監視しておくことが必要になる。大半の投資家はファイナンシャル教育などほとんど身に付いていないので、ペーパーアセットに投資している。

コモディティ(金、銀、石油など)

長所:コモディティ(商品)は、インフレに対する良いリスクヘッジまたは防衛策になる。これは今のように国がたくさんのお金を刷っているときは重要なことだ。コモディティにインフレの影響を和らげる働きがあるのは、それらが通貨で購入できる有形資産だからだ。通貨の供給量が増えると、同じだけの商品を購入するのにより多くのドル札が必要になる。これがコモディティの価格を上昇させ、つまりはインフレが起こる。その良い例が石油や金、銀で、連邦準備銀行の印刷機のおかげでどれも数年前よりはるかに値上がりしている。

短所:コモディティは物理的な資産なので、適切な状態で保管し、保全のためにセキュリティシステムを導入しておくことが必要になる。

まずはファイナンシャル教育を受ける

現在の社会で豊かになるためには、「一生懸命に働いていてもダメ」「資産をつくるべき」ということを解説してきました。

おそらく、”言ってることはわかるけど、自分にはできないんじゃないか”と思われる方が多いと思います。わたしも同じ疑問・不安を感じました。

そこで、重要なことがあります。最初にファイナンシャル教育を受けることです。

知識は武器になります。無知な状態で飛び込むと負けてしまうので、ちゃんと戦える準備をする必要があるのです。

ファイナンシャル教育を受け続け、あなたのお金のルールを変えることによって、税金、借金、インフレ、年金プランの犠牲者になるのではなく、それらの力を使いこなし、恩恵を受ける方法を学ぶことができる。
世界の政治や金融システムが変わってくれるようにと多くの人が願っている。それは時間の無駄だと私は思う。私に言わせれば、指導者やシステムが変わるのを待つより自分自身が変わるほうが簡単だ。今こそ、自分で自分のお金と将来の経済状態をコントロールするべき時ではないだろうか。お金の世界を牛耳っている陰謀者たちが、あなたに知られたくないと思っていることを知るべき時ではないだろうか。

以上、通貨供給量が5年で5倍!?読書会でわかった対処法でした。

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