読書会 ゼロ秒思考[行動編]でわかった”すぐやる人”になる2つの方法とは?

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ゼロ秒思考[行動編]

“すぐやる人”とは即断即決・即実行の人です。

即断即決・即実行ができないのは、”全体観のなさ”に原因があります。全体観を鍛えるには、オプションとフレームワークが有効です。

マッキンゼーで長年勤務し、韓国支社を立ち上げ、LGの成長を支えてきた赤羽雄二さんが、その方法を解説しています。

ゼロ秒思考[行動編]

初版:2016年01月15日

著者:赤羽雄二

なぜ”すぐやる人”になれないのか?

  • ためらい
  • 迷い
  • 躊躇
  • 先延ばし

こうしたものに意味はありません。しかし、意味はないと分かりつつも、期限ギリギリまで仕事に取りかからない人も多いです。そして、期限ギリギリに取り組む人は修正の時間も取れず、質の低い仕事をしてしまいがちです。

なぜ、”すぐやる人”になれないのでしょうか?本書には2つの理由が書かれています。

  • 即断即決ができていない
  • 即実行ができていない

つまり、

  • 意思決定ができない
  • 実行に移せない

ということです。では、即断即決・即実行ができなのは、なぜでしょうか?

それは「全体観がない」からです。

全体観とは、取り組む仕事や課題のすべての道筋がわかっており、どこが重要かという全体像のことです。この全体観がないために、即断即決・即実行ができず、”すぐやる人”になれないのです。

結論から言うと、即断即決、即実行ができない根本的な理由は、対象への正しい「全体観」を持てていないことだと考えている。逆に、「全体観」さえ持てれば、あとは必要なときに、自然と即断即決、即実行ができるようになる。
「全体観」という言葉の意味するところを、いきなり理解してもらうのは難しいかもしれない。
たとえば、夜に真っ暗な道で前がほとんど見えないのに、自転車で高速で走るのはとても危険だ。しかし、ライトをつければある程度安心して走ることができる。さらに、街灯がついていて、一本道で数十メートル先まで見通せるようなときは、かなりのスピードで走っても安全だし、怖いと思うこともない。
進行方向に大きな陥没がないこと、空き缶が散乱していないこと、車が横道から突然飛び出してきたりしないことなどがわかっているのが、全体観を持った状況と言える。

さらに、こう続きます。

違う説明の仕方をすると、正しい全体観を持つとは、自分が取り組む仕事や課題の全ての道筋やプロセスが見えており、どこが重要なポイントかを理解していることだ。 どのような問題が起きそうで、それがどのくらい深刻かもしっかりと認識している。
道筋やプロセスがどのように選択肢として分かれるのか、それがどのように変化するのかということもつかめている。部分ではなく、一面ではなく、空間的に、時間的に全体が見渡せている。

また、即実行ができない人の中には「わかってはいるけど、行動に移せない」という人も多いのではないでしょうか?

取り組む必要があると認識はしているのに、なかなか手をつけられない仕事ってありますよね。いまの時期なら確定申告は、その典型かもしれません。3月15日の期限ギリギリにならないと、どうも行動に移せず、毎年バタバタしてしまうという人も多いでしょう。

こうした「わかっていても動けない」状態も、やはり「全体観のなさ」が原因です。なぜなら、着手しない状態が続くとどうなるか?を本当には理解できていないからです。全体観があれば、そうしたリスクも理解できるようになります。

ちなみに、「わかっていても動けない」という状態のときは、やるべきことをやらないと、どのようなことが起こるのか、本当の意味ではわかっていないのではないだろか。やらないことのリスクを過小に見積もっているのではないだろうか。安全な道だと思い込み、油断して走っているが、実は横から出てくる車が見えていないのではないか。 お客からの要望に、「わかっていても動けない」という店員はいない。やるべきこと、やらなければならないことの正しい「全体観」を持てれば、「わかっていても動 けない」ということもなくなるはずなのだ。

余談ですが、全体観は即断即決・即実行のためだけでなく、リーダーにも不可欠な能力です。なぜなら、より深い確信をもって、全体最適な意思決定ができるからです。

全体観を持てば、おっかなびっくりではなく、一定の確信のうえで判断できるようになる。表面的な業務の流れだけでなく人間関係を含めた全体を見ているので、部分最適の解にとらわれることなく、ベストな案を選択できる。失敗も少ない。当然、検証の手間も短縮され、成果を出すまでのスピードも大いに上がる。
こうなると余計なストレスが生じないので、精神的な疲れもはるかに少なくて済む。エネルギーの大半を本当に大切なことに振り向けることができる。力を抜いてもよいところがわかっているのでいつも余力があり、後でトラブルが発生しても確実に対応できる。
こうした全体観と、そこから生まれる精神的な余裕はリーダーとして非常に重要な条件だが、果たしてどれくらいの人が備えているだろうか。

“すぐやる人”になる2つの方法とは?

“すぐやる人”とは、即断即決・即実行のできる人です。そして、即断即決・即実行をするには、全体観が欠かせません。

では、どうすれば全体観を持つことができるのでしょうか?本書には4つの能力が関わっていると述べられています。

  • 仮説構築力
  • 情報収集力
  • 観察力
  • 洞察力

この4つです。そして、即断即決・即実行と全体観、4つの能力を図で表すと以下のようになります。

この4つの能力が支えとなって、最終的には即断即決・即実行の”すぐやる人”につながります。

では、4つの能力はどのように鍛えればいいのでしょう?本書には、2つの方法が紹介されています。

  • オプション
  • フレームワーク

この2つです。この2つを練習し、使いこなせるようになれば、迷いやためらい、躊躇、先延ばしをオサラバし、”すぐやる人”になれます。

次章以降で、この2つについて解説していきます。

オプション

オプションとは、取り得る施策を複数挙げ、比較し評価する思考法を指します。

本書では、オプションの効果を、このように解説しています。

主要な選択肢を挙げ、すばやく評価するスキルがあれば、見落としなく複数の施策を評価し、最善の手を選ぶことができる。後から「他にもっとよいやり方があったのではないか」とか、「このやり方でも悪くはないが、やや筋が悪かった。事前に気づくことはできなかったのだろうか」ということがなくなっていく。
「オプション」での思考が不十分だと、かなりの割合で最善を尽くせない。それどころか手痛いミスを犯してしまうことにもなる。
ビジネスであれプライベートであれ、人間の行動は「選択肢から選ぶ」という行為の連続だ。極論すれば、それがほぼ全てと言ってもよい。選択の精度を上げることの重要性は誰にでも理解してもらえるだろう。

実際に、オプションを使うには3つのステップがあります。

  1. 選択肢を挙げる
  2. 評価項目を決める
  3. 評価する

それぞれの意味を「年末年始の過ごし方」を例に解説します。

選択肢を挙げる

年末の過ごし方で、まずはどんな選択肢があるか?を考えます。

  • 自宅でのんびり過ごす
  • 実家に帰る
  • 旅行に行く(国内・海外)

など、少し考えるだけでも選択肢が出てきます。そして、主要な選択肢を挙げきったら、次のステップに移ります。

評価項目を決める

各選択肢を評価する項目を決めます。例えば、

  • 楽しさ
  • 親孝行の度合い
  • 予算(コストのやすさ)

のような感じです。評価項目は多ければいいというわけではないです。なので、主要なものを挙げたら、最後のステップに行きましょう。

評価する

1で挙げた選択肢を、2の評価項目で評価します。評価は、

  • ◎(4点)
  • ○(2点)
  • △(1点)
  • ×(0点)

の4段階です。こんな大雑把でいいのか?と疑問に思われるかもしれませんが、大丈夫です。

そして、◎○△×をつけ終わったら合計点を出します。最高得点のもの選べば、自然と全体最適な選択をすることができます。

今回の「年末年始の過ごし方」で、上記のステップを行うと、このようになります。

フレームワーク

フレームワークとは、物事を整理する枠組のことでです。

フレームワークで一番簡単で手軽なものは2×2の枠組です。そして、この2×2の枠組を使いこなせれば、相当な威力を発揮すると言います。

しかし、この簡単なフレームワークさえ使いこなしている人は滅多にいないとも書かれています。マッキンゼーで長年勤務し、韓国支社を立ち上げ、LGの成長を支えてきた赤羽雄二さんが言うのだから、そういうものなのでしょう。難しいフレームワークを覚えて使おうとするよりも、まずは2×2を使いこなせるようにしていきましょう。

ここで一つ、フレームワーク(2×2)の具体例を紹介します。

これは「読む本」のリストアップにフレームワークを使用した例です。

  • 縦軸は読む目的(仕事・趣味)
  • 横軸は種類(本・雑誌)

このようにフレームワーク(2×2)を使わなければ、右下(趣味の雑誌)はリストから漏れてしまいがちではないでしょうか。赤羽さんも本書で、”フレームワークで考えたことでラジコン雑誌が好きだったことを思い出した”と書かれています。

フレームワークを使えば、複雑な状況も整理して理解しやすくなりますし、ヌケモレもなくなります。自分ひとりでなく、複数人で議論しているときは認識を一致させるのにも役立ちます。

そして、フレームワークを使う場合は、以下のチェック項目で確認すると、精度の高いものができます。ぜひ、活用してください。

  1. いま何を整理しようとしているのか
  2. その整理するものを、どういう軸で整理すると最も意味があるのか
  3. 2×2に分けたとき、縦軸・横軸それぞれの2つの箱のラベルは適切か
  4. 4つの箱それぞれに適切な内容を記入することができるか
  5. タイトル、軸、ラベル、分類した内容の間で齟齬がないか
  6. 全体として有用なのか

以上、ゼロ秒思考[行動編]でわかった”すぐやる人”になる2つの方法でした。

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