
今回は「腸と脳」がMVP賞でした!
腸内細菌は100兆個、重量は1.2kg。実は脳と同じ重量があります。
体内の代謝物の40%は腸内細菌がつくっており、腸内環境はとても重要。脳と腸は迷走神経でつながっており、腸内環境の悪化は
- うつ病
- 不安障害
- 自閉症スペクトラム障害
- パーキンソン病
の原因になります。
過去にAという活発なマウスとBという内気なマウスを用意し、Aの腸内細菌をBに移すという実験があります。
すると、内気だったBマウスが活発に活動し始めたのです。比較のため迷走神経を切断して、Aの腸内細菌をBに移すと、行動になんの変化も見られませんでした。
つまり、腸内細菌が迷走神経をつうじて性格や行動様式にも影響を与えていることが証明されているのです!本書では、そんな「腸と脳」の話を知ることができます。
目次
開催報告:20代読書会in東京
日時:05月22日(水)19:30-22:00
参加者:11名(男性:7名、女性:4名 初参加:6名、リピーター:15名)
MVP賞
腸と脳

- 悩みで胃が痛い
- 大事なプレゼンの前にトイレに行きたくなる
- 腑に落ちない
誰しもが身に覚えのあるこれらの感覚、ここには、体内で休まず交されている「見えない会話」が関わっていた。
ヒトゲノム計画からヒトマイクロバイオーム計画に移行した現代、生命科学のトレンドとして注目を集めているのは「腸」。
腸管神経系(ENS)は「第二の脳」とも呼ばれ、5000万~1億もの神経細胞から構成されており、このENSと脳が常時やり取りしている厖大な情報が、心身の健康維持にきわめて重要な役割を果たしている。
腸内マイクロバイオームの異変は、慢性疼痛、過敏性腸症候群(IBS)、うつ病、不安障害、自閉症スペクトラム障害や、パーキンソン病などの神経変性疾患に結びつく可能性がある。
脳-腸-腸内細菌の情報ネットワークの緊密さと重要性、諸疾患と腸内細菌の関係、情動と内臓感覚、健康な身体を維持するために実践したい食習慣などについて、脳と腸のつながりの研究における第一人者が、わかりやすく解説する。
紹介された本
FAKEな平成史

ドキュメンタリー映画「FAKE」の監督・森達也が同時代人とともに、“平成”という時代を振り返る。対談相手はテレビプロデューサー、ジャーナリストなどさまざまだが、皆、自らの視点で時代と対峙してきた人々だ。
オウム地下鉄サリン事件以降、テレビコメンテーターとして活躍した有田芳生は、オウム信者の映像作品を制作した森との間で、「どこにでもいるいい人」である信者たちが「組織」になると豹変するという構造に話が及ぶ。統一教会、在特会……平成という時代に注目を集めた組織の暴走過程には、いずれも似たところがあったのではないか、と。集団の勢いを「風」にたとえ、森は「時代が大きく軋むとき、この国はいつも強い風に吹かれていた」と警鐘を鳴らす。次代への教訓として受け止めたい。
コンビニ人間

「普通」とは何か?
現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作
36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。
「いらっしゃいませー!!」
お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。
ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。
累計92万部突破&20カ国語に翻訳決定。世界各国でベストセラーの話題の書。
アクロイド殺し

深夜の電話に駆けつけたシェパード医師が見たのは、村の名士アクロイド氏の変わり果てた姿。容疑者である氏の甥が行方をくらませ、事件は早くも迷宮入りの様相を呈し始めた。だが、村に越してきた変人が名探偵ポアロと判明し、局面は新たな展開を…驚愕の真相でミステリ界に大きな波紋を投じた名作が新訳で登場。
FACTFULNESS

ファクトフルネスとは――データや事実にもとづき、世界を読み解く習慣。賢い人ほどとらわれる10の思い込みから解放されれば、癒され、世界を正しく見るスキルが身につく。世界を正しく見る、誰もが身につけておくべき習慣でありスキル、「ファクトフルネス」を解説しよう。
賢い人ほど、世界についてとんでもない勘違いをしている
本書では世界の基本的な事実にまつわる13問のクイズを紹介している。たとえば、こんな質問だ。
質問 世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?
- A 20%
- B 50%
- C 80%
質問 いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいる?
- A 20%
- B 50%
- C 80%
答えは本書にある。どの質問も、大半の人は正解率が3分の1以下で、ランダムに答えるチンパンジーよりも正解できない。しかも、専門家、学歴が高い人、社会的な地位がある人ほど正解率が低い。
その理由は、10の本能が引き起こす思い込みにとらわれてしまっているからだ。
教育、貧困、環境、エネルギー、医療、人口問題などをテーマに、世界の正しい見方をわかりやすく紹介
本書では世界の本当の姿を知るために、教育、貧困、環境、エネルギー、人口など幅広い分野を取り上げている。いずれも最新の統計データを紹介しながら、世界の正しい見方を紹介している。
これらのテーマは一見、難しくて遠い話に思えるかもしれない。でも、大丈夫。著者のハンス・ロスリング氏の説明は面白くてわかりやすいと評判だ。その証拠に、彼のTEDトークの動画は、累計3500万回も再生されている。
また、本書では数式はひとつも出てこない。「GDP」より難しい経済用語は出てこないし、「平均」より難しい統計用語も出てこない。誰にでも、直感的に内容を理解できるように書かれている。
THE TEAM

「個」の重要性が叫ばれている今。そこからさらなる成長・脱却を遂げるためには、個と個をつなぐ「チームワーク」が重要だ。
しかし、私たちは正しいチームづくりを教わったことがあっただろうか――。
本書は経営コンサルタントとして数多くの組織変革に関わってきた著者が、Aim(目標設定)、Boarding(人員選定)、Communication(意思疎通)、Decision(意思決定)、Engagement(共感創造)という 5つの法則をもとに、成功するチームとはなにかを科学的に解明した、チームづくりの決定版だ!
「『THE TEAM』というタイトルには、チームの法則の決定版を届けたいという思いと共に、読んでいただいたすべての読者の方が「あなたのチーム」をつくれますようにという願いを込めました。 今こそ「チームの法則」によって、ドラマや映画の中では当たり前のように起こる「チームの軌跡」を自らのチームで起こせるようになることを祈っています。 」
上京物語

成功を夢見て上京した青年、祐介。
いい暮らしがしたい。かっこいい車に乗りたい。自分の家が欲しい。
誰もが思い描く「理想の人生」を追い求めていたはずだったのだが……
大きな希望に胸を膨らませながら人生のスタートラインに立ったのに、みんなが当たり前だと思っている常識に流されて生きていくうちに、いつのまにか夢を忘れ、「こんなはずじゃなかったのに……」と後悔する。
そんな多くの人が陥りがちな生き方を打ち破るには、何をすべきなのか?本当の幸せをつかむための考え方、心の持ち方とは?
父から息子へ贈る渾身の手紙によって、夢を実現する「成功者」の生き方が少しずつ解き明かされていく!
人は誰もが多重人格

人は、誰もが、心の中に「幾つもの人格」を持った「多重人格」です。しかし、通常は、仕事や生活の状況や場面に合わせて、その「多重人格」の中から、ある人格を選び、働き、生活しています。
しかし、自分の中に隠れている「幾つもの人格」に気がつき、それらに光を当て、意識的に育て、状況や場面に応じて適切な人格で処することを覚えるならば、自然に「幾つもの才能」が開花していきます。
それゆえ、自分の中に眠る「幾つもの才能」を開花させたいと思うならば、自分が意識していなかった「幾つもの人格」に気がつき、その「多重人格のマネジメント」を行うことが不可欠です。
「多重人格のマネジメント」を行うことによって、「多様な才能」が開花していきます。
以上、05月22日(水)20代読書会in東京の開催報告でした。