ペコロスの母に会いに行く

20代読書会_ペコロスの母に会いに行く
書籍名:ペコロスの母に会いに行く
著者名:岡野 雄一
出版日:2012年7月7日
出版社:西日本新聞社

内容・要約

漫画家の岡野雄一氏が認知症になったお母さんの日常を描きます。亡くなったご主人との日々や、幼い頃になくした子供のことを思い出し、涙することもあるお母さん。そんなグループホームで過ごすお母さんのお茶目な行動や心のつぶやきを、子供である作者の目線で、時には母の気持ちの代弁として描いた作品です。

印象に残った箇所

忘れることは、悪いことばかりじゃない。母を見ていて、そう思います。
※あとがきで、作者がこの本の出版に至った経緯が書かれている箇所にある言葉です。

所感

年を取ると、昔のことを思い出す人も多いようです。出会った人々のことや出来事を思い出し、懐かしさや悲しみが、また、楽しかった出来事が蘇ってくるそうです。ペコロスの母の、目に見えないご主人との会話や、亡くした子供への言葉は素直で優しい愛情があり、また、可愛らしく微笑ましいのですが、それと同時に、涙が止まらなくなります。一生懸命生きてきた一人の女性の人生に触れてしまったように思います。認知症は、介護する側にとっては大変な苦労を強いられるのですが、このペコロスの母にとっては、過去の出来事を一つずつ昇華していくための病気なのかもしれません。そして、たとえ自分でできることが少なくなっても、頑張って生きていると思うのです。

人生はワンチャンス!

20代読書会_人生はワンチャンス!
書籍名:人生はワンチャンス!
著者名:水野敬也、長沼直樹
出版日:2012年12月11日
出版社:文響社

内容・要約

「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法をテーマに、65の犬たちを「「仕事」「リフレッシュ」「幸せ」などの7つのカテゴリーに分けて、表面は犬が教えてくれる「大切なこと」を犬の写真と一緒に載せ、裏面には、その「大切なこと」に通じる偉人たちのエピソードや名言が書かれています。

印象に残った箇所

休むのも仕事のうち
疲れたときや病気のときは、焦るのではなく「これも仕事だ」と考えて、身体をゆっくり休めてみましょう。
偉人たちの名言
「人生にとって健康は目的ではない。しかし最初の条件なのである。」武者小路実篤
「人を高めるのは、苦難でなくて回復である。」クリスチャン・バーナード
「大事をなすには寿命が長くなくてはいけないよ。」勝海舟

所感

「大切なこと」を表現する65の可愛い犬たち。その写真に癒されるだけでなく、添えられる偉人たちのエピソードや名言は、いろんな事に「気づき」を与えてくれました。普通の本としても楽しめますが、何と!1枚1枚切り取れるようになっていて、ポストカード風に飾ってみたり、友人にプレゼントしたり、といった使い方もできます。7つのカテゴリーから今の自分に合うものを読んでも良し、パッと開いたページを読むのも良し、と楽しみ方もいろいろある本です。

置かれた場所で咲きなさい

20代読書会_置かれた場所で咲きなさい
書籍名:置かれた場所で咲きなさい
著者名:渡辺 和子
出版日:2012年4月25日
出版社:幻冬舎
内容・要約
TV番組「中居正広の金曜日のスマたちへ」にも出演され、話題になったノートルダム清心学園理事長の渡辺和子氏が書かれた本で、渡辺和子氏が学長になった時に出会った「置かれた場所で咲きなさい」という詩を始め、何気ない日常に活かせる言葉がたくさん詰まった本です
印象に残った箇所
もしあなたが 誰かに期待した
ほほえみが得られなかったなら
不愉快になる代わりに
あなたの方から ほほえみかけて ごらんなさい
ほほえみを忘れた人ほど
それを必要とする人は いないのだから
「何もできなくていい。ただ笑顔でいよう。」
笑顔でいると、不思議と何事もうまくいく。ほほえまれた相手も、自分も心豊かになれるから。
所感
ほんの些細な事でも不平不満は出てしまいます。今いる場所は、置かれたいと思った場所ではないかも知れません。でも、そんな時こそ、笑顔で自分の花を咲かせましょうと言う渡辺さんの言葉に、自分がどれだけ周囲の人や環境に囚われていたのかと気づかされました。人生の主役は自分です。どんな場所でもどんな境遇でも自分らしく咲くことができるのだ、ということを教えてもらいました。他にも4章にわたり、日常生活に実践できる言葉が沢山ありますが、目の前でお話を聞いているかのような読みやすい文章であっという間に読み終えてしまいました。

好かれる技術

20代読書会_好かれる技術
書籍名:好かれる技術
著者名:西松 眞子
出版日:2005年7月1日
出版社:インデックスコミュニケーションズ

内容・要約

カラダは言葉よりも雄弁だ。
魅力的なアクションは人を惹きつけ、虜にする。
仕事で差がつくちょっとしたコツを伝授!
上記の言葉から本書は始まります。ビジネスのシーンでもプライベートの諸活動でもちょっとしたしぐさやボディランゲージで相手を不快にしてしまったり、自分の気分を悪くさせられたりといったことをは往々にしてあるかと思います。逆にしぐさひとつによって相手に親近感を覚えたりすることもあります。そんな自分のしぐさを見直して人から好かれるためのコツを学ぶことができます。

印象に残った箇所

笑顔はただすればいいってものではありません。笑うべきところで、すばらしい笑顔を見せるというのが大切です。
さわやかなつもりで悪代官のようなスマイルで好感度を下げているかもしれません。自分の笑顔が外からどんな風に見えるのかを「鏡」で必ず確認してみましょう。特に口元を意識することで印象を大きく変えることが可能です。

所感

絵がふんだんに盛り込まれていますので文字だけでは分かりにくいところもイメージをもって理解していくことができます。マナーに詳しい方にとってはすでに知っていることばかりかもしれませんが、ちょっとしたしぐさの与える影響について学びたい人にとっては有益な本だと思います。

大人のための心理童話 上

20代読書会_大人のための心理童話
書籍名:大人のための心理童話
著者名:アラン・B・チネン
出版日:1995年7月31日
出版社:早川書房

内容・要約

王子様お姫様の幸せな結婚で終わるおとぎ話<青年童話>に対し、ハッピーエンドのその後を描くのが<中年童話>です。ユング派精神分析医である著者が、<魔法の喪失><役割の逆転><死と心の旅>といったテーマで、世界中の昔話から中年期のこころに効くエピソードを選りすぐり、この年代特有の課題と乗り越えるヒントを与えてくれます。物語の背景にある各国の文化的特徴についての詳しい解説も読み応え十分です。

印象に残った箇所

女性にとって、死との出会いはしばしば解放を意味する。女性は寿命が残りわずかになりつつあることを悟ると、女らしさの定型から抜け出し自分の能力を再開発する。王子様を待ってなどいられない、と死が女性たちに警告するのだ!

所感

中年期男女の<役割の逆転>という発想が、新しい視点と人生後半を乗り切っていく勇気を与えてくれました。時代や文化の差を多少感じなくはありませんが、それ以上に集めれた物語の多様さ、芳醇さに感嘆させられます。男性が宿命的に背負わされる<男らしさ>の理不尽も少し理解できた気がします。また、最近死が恐ろしくなくなってきた理由も。中年の危機を感じたら、火遊び前にこの本を読んでみてください。

日産 驚異の会議 改革の10年が生み落としたノウハウ

20代読書会_日産 驚異の会議 改革の10年が生み落としたノウハウ
書籍名:日産 驚異の会議 改革の10年が生み落としたノウハウ
著者名:漆原 次郎
出版日:2011年12月23日
出版社:東洋経済新報社

内容・要約

業績不振に苦しんでいた日産自動車は1999年にルノーと資本提携を行い、ルノーの傘下に入りました。その後、ルノーから送られてきたカルロス・ゴーン社長の指揮の下で短期間に業績を回復させることになります。業績を回復させる原動力となった優れた会議とはどのようなものなのか、その方法が紹介されています。
多くの会社で行われている会議とは様々な点で異なっていますが、特筆すべきは、会議を「その日にはじめてその日に結論を出す」と定めているところです。会議を効率化するための様々な知見が得られます。

印象に残った箇所

意思決定者は会議に出席しない!

その会議で出た結論を最終的に承認する意思決定者は会議がはじまるやいなや退席してしまうそうです。それで会議になるのだろうかと思いましたが、確かに意思決定者が退席している方が、意思決定者の顔色をうかがうことなく意見を話すことができます。それによって会議が活発化するそうです。また、意思決定者は多忙な身の上であることが多いでしょう。会議に直接参加しないことによって時間も効率的に活用できるようになります。

所感

多くの会社で時間泥棒として嫌われている会議も、施策を変えることによってエキサイティングなものに変えることが可能だということが分かりました。特に議題と関係のない発言を制限することや、進行表にそって会議を進めることは、偉い人の関係のない演説をストップさせるためにぜひ導入したいと考える人が多いのではないでしょうか。会議のやり方を学ぶうえで有益な書です。

本質思考:MIT式課題設定&問題解決

20代読書会_本質思考:MIT式課題設定&問題解決
書籍名:本質思考:MIT式課題設定&問題解決
著者名:平井 孝志
出版日:2015年1月23日
出版社:東洋経済新報社

内容・要約

本書では本質を以下のように定義しています。
「本質とは、問題や現象の裏側にひそむ、それらを引き起こしている真因である。
本質の反対が、表層、あるいは枝葉末節だ。」
思考法という武器を駆使して、コンサルタントがどのようにして問題の本質に迫っているのかについて書かれています。多くの人が陥りがちな思考のクセや、ある現象を見たときにそれだけに注目するのではなく長期的にどのような影響を与えているのかを考えていくことの重要性を学ぶことができます。

印象に残った箇所

本質から考えるためには、まずは思考のクセを知る必要がある。そして自分がどのクセに陥りやすいのか、自覚することだ。

「本質思考」を読んでいて考えさせられることは、単純に考えて出てきた答えは思考のクセに縛られたもので、スジの良い解答ではない可能性が高いという事実です。過去の成功法則やフレームワークなどを元にして出した解答が必ずしも間違っているとは限りませんが、本当に今回の問題の本質を突いているのか改めて検証しなおすことの重要性を学べました。

所感

様々な思考法があることや長期点な視点を持つという概念を再認識するうえで役に立ちました。ただ、思考法というとやはり抽象的な話となってしまいますので、さらにページを増やして具体的な問題集の章があればなおよかったと思いました。麻雀などの本では著者の考え方が記されたうえで、この状況では何をきるか、といった問題集のある構成がよく見られますが、本質思考を学ぶ上でも具体的な問題集があればさらに理解が深められたと思います。もしも著者が続編を書くのであればそういった形を期待します。
自身の様々な経験やあるいは将来発生しそうな問題を想像してみて、そういった場合にどういう風に解決できそうかを、本書の思考法を通して考えてみると、得られるものが増えると思います。

まんがで身につくランチェスター戦略

20代読書会_まんがで身につくランチェスター戦略
書籍名:まんがで身につくランチェスター戦略
著者名:名和田 竜
出版日:2015年6月5日
出版社:あさ出版

内容・要約

第一次世界大戦の頃、イギリスのエンジニアであったF・W・ランチェスターが考案したランチェスターの法則をビジネスに応用したものがランチェスター戦略です。活字だけではなかなか分かりづらいランチェスター戦略が漫画を通してイメージしやすく描かれていますので、ランチェスター戦略について初めて知る方にオススメできる本です。また、本書の著者は日本ランチェスター協会から認定されたインストラクターですので、すでにランチェスター戦略についてご存じの方にも何か新しい発見があるはずです。

印象に残った箇所

ランチェスター戦略の最終目標は、「どの分野でもよいので、NO.1になること」。

ランチェスター戦略を学ぶうえで気づくことは、NO.1になることのメリットと自分たちの強みにこだわることの重要性です。どんなニッチな分野でもNO.1になることができればスケールメリットを享受することが可能になりますし、ブランド効果を獲得することもできます。シェアが高く取引数が多ければそれだけ経営の安全度は高まります。長期的な戦略を考えていくうえで、ランチェスター戦略の考え方は非常に役立つことでしょう。

所感

漫画と解説文のセットとなっていますので、ランチェスター戦略についてまったく知らない方でも抵抗なく読めるよう仕上がっています。漫画だけですとランチェスター戦略の骨子が分かりにくくなりますし、逆に文章だけですとビジネスの現場でどう応用されるのかが分かりづらくなります。両者のメリットをうまく取り込んだ構成になっています。

大前研一 日本の論点 2015~16

20代読書会_大前研一 日本の論点 2015~16
書籍名:大前研一 日本の論点 2015~16
著者名:大前 研一
出版日:2014年11月14日
出版社:プレジデント社

内容・要約

ビジネス界の重鎮・大前研一氏が日本を取り巻く現状について書かれた本の一冊です。
日本のおかれた複雑な状況について、経済や日本企業の問題だけでなく、外交や国際問題までも含めた多角的な情報が盛り込まれています。新聞を読んでいるだけではなかなか詳細の見えてこない問題についてしっかりとした解説がありますので、広く概要を知るうえで有益な一冊です。

印象に残った箇所

「食べ物を胃に入れる金額と情報を頭に入れる金額を同じにすること」

この言葉を読んで非常に考えさせられました。複雑な経済環境に加え、テクノロジーの進歩が早く、いちビジネスパーソンとしても学習の必要性を強く感じていたのですが、どの程度の金額や時間を振り向けるかについては悩んでいました。そのひとつの基準を得たように感じます。食費や交際費はより専門的な職業に携わる人や上級職の人ほど多いものと思いますが、そういう方たちの意思決定は時に会社の命運にも関わるものもあるため非常に重いものでしょう。より重い立場にいる人ほどにますます勉強するべきだという主張に強い印象を受けました。

所感

経済から外交、テクノロジーの発展についてまで様々な内容が書かれていますが、識者の方の本にありがちな専門用語だらけの本ではなく、一般的なビジネスパーソンに向けて書かれた本ですので、読む上で予備知識もそこまでいりません。むしろ本書を通して、他の専門書を読んでいくうえでの知識が手に入るでしょう。大学生からビジネスパーソンまで幅広い層に日本の現状を知ってもらうためにオススメできる一冊です。

スタンフォードの自分を変える教室

20代読書会_スタンフォードの自分を変える教室
書籍名:スタンフォードの自分を変える教室
著者名:ケリー・マクゴニガル
出版日:2012年10月20日
出版社:大和書房

内容・要約

どうしたら、悪い習慣を捨てて健康的な習慣を身につけられるのか。どうしたら、物事をぐずぐず先延ばしにしないようになれるか。どうしたら、集中すべき事を決め、ストレスと上手に付き合っていくことができるのか。
意思の力を強くして人生を切り開いて行くには何をするべきかが、科学的に説明されています。自己啓発書の類いでは精神論に終始したものが多いですが、本書では様々な実験結果を元に、脳科学に基づいて意思を強くする方法が書かれています。

印象に残った箇所

自制心は筋肉のように鍛えられる。

意思の力や集中力は時間がたち疲れるにつれて散漫になるだけでなく体力も奪われるそうです。被験者は、それまで我慢していたことが我慢できなくなったり、やるべきことを先延ばししたりするようになりました。「意思力は限られた資源である」というのがバウマイスターの研究室が行った数々の実験からの結論だそうです。

例え、一度や二度、自分に課したルールを破ってしまっても、それでへこんでしまうのではなく、次回からしっかりやればいいのです。実際に我慢のルールを破ってしまったとき、自分を責める人よりも、自分を許すような考え方をする人の方がはるかにその後にいい結果を残したそうです。勉強を継続する、甘い物を我慢する、タバコの本数を減らすなどなど。意思を強化して自分の人生を切り開いていくためのコツは何なのか。そのための様々な知見が紹介されています。

所感

スタンフォードの偉い先生が書いた文章で、それが日本語に翻訳されたものですが、優しい表現で書かれているのですらすら読んでいくことができます。研究チームの実験だけでなく、企業側がいかにして消費者の意思力を削いで購買意欲をかき立てているかなどもかかれており(サラダをメニューに加えるとジャンクフードを食べたい気持ちが強くなる、など)、ダイエットや禁煙がいかに難しい世の中になっているのかが分かります。
脳の仕組みをしりつつ意思力を強化する方法を知ることができる点が本書の最も大きな特徴だと思います。