プレゼンテーションの最初に、必ず行うべきことがあります。それは、「聞き手の耳のシャッターを開けること」です。そうしないと、聞き手が興味をもってプレゼンテーションを聞いてくれないからです。その聞き手の耳のシャッターを開けるために、その本を手に取った経緯を紹介することが有効だと私は考えています。
そこで、そもそも聞き手の耳のシャッターを開ける方法には何があるのか?を考えてみたいと思います。
- 笑いを取る
- 意外性のあるフレーズで、相手の興味を引く
- 本を手に取った経緯を紹介する
過去の経験からすると、この3つが有効な手法ではないかと思います。
笑いを取る
「笑いを取る」というのは、最も効果的な手法だと思います。その場が和みますし、一気に聞き手の心が開きます。しかし、この方法は難しいです。
そして、「滑るリスクがある」という難点があります。もちろん、「滑っても全然平気!」というタフな精神の持ち主は問題ないです。しかし、私のような一般人は滑ると凹みます。そして、その後のプレゼンテーションがグダグダになってしまいます。
意外性のあるフレーズで、相手の興味を引く
これも有効な手法です。例え話で説明してみたいと思います。「全史×成功事例で読む 「マーケティング」大全」という本の紹介を考えてみましょう。
「この本を読んで分かったことがあります。この本には過去のマーケティング成功事例が100個以上書いてあります。この本を読んで分かりました。マーケティングには、正解がないということが。」
この出だしを聞くと、「え?マーケティングの正解が書いてあるんじゃないの?」と、聞き手は虚を突かれます。そして、一気に話に引き込まれていきます。
この手法の良い所は、「笑いを取る」場合と違って滑るというリスクがないところです。しかし、相手の予想を裏切るキャッチ―なフレーズを言えないといけません。この点が意外と難しいです。その1点を問題にしない人は、ぜひ使ってみてください。最初から、聞き手が興味を持って、あなたのプレゼンテーションを聞いてくれると思います。
本を手に取った経緯を紹介する
これは、上記の2つと同等レベルに効果を発揮することができて、かつ誰にでもできるスキルです。そもそも、聞き手からすると、自分にとって興味のない本をパッと見せられても、その他大勢の本との違いがないのです。
そこで、その本を手に取った経緯を説明することで、聞き手も自分と同じ経験を疑似体験することができます。そうすると、自分が興味を持ったのと同じように聞き手も、その紹介する本に興味を持ってもらうことができます。
例えば、本の紹介に入る前に、こんなことを言われたらどうでしょうか。
- 長年お世話になった先生が卒業の時に、最後にお薦めしてくれた本である
- 仕事に行き詰まっている時に、悩みに悩んで本屋で出会った本である
- 自分の両親が成人した際に紹介してくれた本である
その本が他の本と違って、特別な本として見えてくるんじゃないでしょうか?
自分が本の内容を話し始める前に、相手はその本に対して特別な感情を持ってくれるのです。ぜひ、プレゼンテーションの出だしとして本を手に取った経緯を話してみてください。
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