本の紹介に特化したプレゼンテーション術、その6:本の感想を伝える

本の感想を伝える時、次の3段階のレベルがあると思います。難易度も高くなりますが、その分プレゼンテーションの効果も高くなると思います。ぜひ、自分ができているレベルの次のステップに挑戦してみてください。

  1. 本を読んで、どう感じたか
  2. どのように活かしたいか(実践したいか)
  3. 実践した結果、どんな変化があったか

それぞれ、どういう意味なのか解説していきたいと思います。

本を読んで、どう感じたか

まず、第1段階です。これは全く難しくありません。本を読んで、感じたことを紹介すればOKです。率直に感想を言えばいいのです。

例えば、「今まで全く知らないことだったので、正直ショックでした。」とか「何となく分かってたつもりでしたが、明確になって自分ごとになりました。」とか「とにかく面白くて明るい気持ちになれる本です。ぜひ読んでほしいです。」などです。

もしかしたら、自分の感情や気持ちを言語化することに慣れていないため、パッと言葉が思い浮かばないかもしれません。しかし、数分間時間を取って気持ちを整理すれば、必ず言語化できると思います。いいことを言おうとする必要はなく、自分が感じたことを伝えていただければOKです。

どのように活かしたいか(実践したいか)

そして、次に第2段階です。どう感じたかだけでなく、どのように活かしたいか(実践したいか)を紹介するという段階です。この紹介が効果的であるのには、2つ理由があります。

  • 読書はアウトプット(実践)することに価値があるから
  • 読む時の意識が変わるから

まず、1つ目の理由についてです。読書というのは本を読んで終わりになってしまいがちですが、それでは読書の効果を享受できません。本を読んで、実際の生活で何も変わらないのであれば、本を読んでいないのと同じだと思います。

そのため、どう活かしたいか?という視点で感想を持っていることは非常に大事だと思います。なぜなら、読んだ本をどのように活かしたいのか(実践したいか)を考えることになるからです。つまり、本の紹介のために、思考を整理する機会を得られるということです。

ただ、ここで紹介することは、必ずしも大きなことや立派なことでなくてもいいです。例えば、「もっと勉強しようと思いました。」とか、「机の上から整理してみようと思いました。」など、ある意味小さなことでも十分だと思います。そうした変化でも、本を読んだ価値が十分あると思いますので、紹介してみてください。

そして、この紹介が効果的である2つ目の理由についてです。読書時の意識が明らかに変わるということです。つまり、「この本をどう活かそうか?」「何か取り入れられるものはあるかな?」などという視点を持ちながら、読書をすることができるようになるということです。人は意識を向けているものしか頭に入ってきませんから、この意識を持っているだけで、読書の効果が何倍にもなると思います。

実践した結果、どんな変化があったか

そして、最後の段階です。実践した結果どのように変わったかを紹介できると最高だと思います。

本の紹介を聞いている相手も、潜在的に「こう変わりたい。」と思っていることが多々あると思います。例えば、早起きできるようになりたいとか、仕事を効率的にこなせるようになりたいとか、人間関係を上手に築けるようになりたいとかです。

そして、本を読んで実践したことによって、「実際に人間関係が上手くいくようになりました。」と言われれば、その本に対する興味がぐっと湧きます。もし、聞き手が人間関係の悩みを抱えてたら、紹介された本を手に取って読んでみると思います。自分の実体験を入れて本を紹介すると、相手の行動を後押しすることができます。

以上のように、本の感想を述べるようにすると、自分の読書の意識も変わりますし、読書の効果も上がります。また、聞き手の共感も得られて、実際に本を手に取ってもらうことができると思います。ぜひ、本の紹介の時には、感想も含めて紹介してみてください。

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