私は小学生、中学生の時に、日本はGDPで世界第2位の経済大国だと教えられました。そして、その感覚が今も頭の中にあります。周囲を見ても日本は経済大国で安泰な国だという雰囲気が充満しているように感じます。
ところが、現実はそうではありません。日本が経済大国であったのは過去の話で、日本に対しては厳しい見方がされています。
その1つですが、日本の格付けはエストニアと同等となりました。何の格付けかというと、国債の格付けです。
そもそも、国債とは何か?というこを少し説明します。国債というのは、国が発行する債券です。債券とは、簡単に言えば借金です。つまり、国が自国の信用を担保に借りている借金が国債なのです。
そのため、国債の格付けというのは、その国の信用度をそのまま反映していると言っても過言ではないのです。その日本の国債がエストニアと同じ格付けとなりました。エストニアですよ。エストニアってどこにある国?という感じじゃないですか?そのエストニアと日本の国債は同じ信用度なのです。
(エストニアを強調してますが、もちろん敵視してる訳ではないです。)
その格付けも、名前も知らないような格付け会社の格付けではありません。ムーディーズ社とS&P社という最も信用の置ける格付け会社の格付けによって、日本はチェコやエストニアと同等という評価になったのです。
もはや、日本は中国と同じランクにいません。日本人からすると「中国っていつバブル弾けるんだろうね?危ないよね。」と思っていますが、世界は日本の方が中国よりよっぽど危ないと考えているのです。
さらに、表をよく見てください。S&P社やフィッチ社の格付けをみると、日本の評価はエストニアと同じく、「AA-」「A+」となっていますが、その右の矢印を見てください。
エストニアは日本と同じ「AA-」「A+」ですが、その中でも「安定的」という評価になっています。一方で、日本を見ると「AA-」「A+」の中で「ネガティブ」という評価<になっているのです。
そのため、厳密に言うと世界は日本財政よりもエストニアの方が安全と見ています。
なお、2015年2月の時点でムーディーズ社が日本の格付けを「更に」下げるべきという趣旨の発言もしています。右肩上がりで成長していた高度経済成長期は遠い昔です。日本の現状を直視して将来を考えるべきだと思います。
20代読書会は、そうしたことを楽しく学び、考える場として開催しています。ぜひ一度足を運んでみてください。
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