80歳が社会の中心になる!?日本の未来

日本経済の停滞の大きな要因がこの人口ピラミッドの変化にあります。1950年、2010年の実績と2050年(予想)の人口ピラミッドの推移を並べてみました。

20代読書会_人口ピラミッド変化

この数値の出元は、2010年国勢調査(http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2010/kouhou/useful/u01_z24.htm)です。この3つの年以外の数値もありますので、気になる方は見てみてください。

人口ピラミッドは詳しく分析していくと1冊の本になる程に奥深くて、様々なことに影響を及ぼしています。ここでは詳しい分析はせずに、本当にザックリと日本の未来を想像するだけにとどめたいと思います。

まず、1950年のグラフを見てください。どの年代が1番多いですか?

大体10歳前後が1番出っ張ってますよね。つまり、1950年の日本は10歳前後が最も多かったのです。どこに行っても子供ばっかりです。ワーワー、ワーワーと日本は若いエネルギーに満ちて活気に溢れていました

消費は子供向け中心になります。子供向けの玩具や子育てに必要なベビー用品などが売れに売れた時代です。そして、日本経済はこの年代(団塊の世代)と共に成長してきました。10年後にはロックミュージックが売れて、20年後には自動車が売れる時代が到来します。

そして、2010年の人口ピラミッドを見てください。これは、現代の人口ピラミッドだと思っていただいて結構です。2010年の日本で最も多い年齢層は60歳前後です。そのため、話題の中心は第2就職、健康問題、医療問題になります。高齢者の増加とともにシルバーシートが増えてきましたよね。

また、車や洋服の消費よりも、健康のための消費が増えていきています。例えば、スポーツジムの建設が増えています。ジムというと若者が体を鍛えているイメージがあるかもしれませんが、実態は高齢者が健康維持のために通っています。

子供向け玩具を販売していたコナミ社が、スポーツジムの展開に力を入れていることが、この時代の変化を象徴しているかもしれません。

次に1番右の2050年の人口ピラミッドを見てください。1番多い年齢は何歳でしょうか?

2050年、日本で最も多いのは80歳手前です。社会は80歳をスタンダードとして設計されることになります。例えば、信号の時間は長くなると思います。なぜなら、80歳の人が余裕を渡れるようになるからです。お店の営業時間も変わるかもしれません。朝早くなり、夕方以降には閉まっているかもしれません。

そして、この人口ピラミッドの予想は外れません。人口動態の予想は運命と言われるほどに当たります。なぜなら、40年後に80歳になる人口は既に決まっているからです。それは、今年40歳の人口だからです。未来の人口は、戦争やパンデミックなどが起きない限り、かなりの精度で予想することができるのです。

2050年の人口ピラミッドを見て、2050年の世界を想像してみてください。

今から日本は高度経済成長していくでしょうか?再び活気溢れる社会になるでしょうか?

80歳が中心の社会が到来するのです。素人が考えても、それは難しいということが分かります。高度経済成長期は日本にはもう2度と訪れることはないと思います。少なくとも、私が生きている限りではないと思います。

これからの日本は、今までの日本とは異なります。1度、真剣に考えてみるべきだと思います。

20代読書会は、そうしたことを楽しく学び、考える場として開催しています。ぜひ一度足を運んでみてください。

 

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