世の中には、多様な交流会が存在していますが、読書会ほど話題に困らない形式はないんじゃないかと思います。読書会では、本を媒介に人が集まっています。そのため、「本について話す。」というテーマがあります。そのため、「何について話そう?」「話が合わなかったら、どうしよう?」などという心配が一切不要です。なぜなら、本について話せばいいからです。そのため、読書会は変な緊張や不安を抱くことなく参加できる貴重な交流会の形式なのです。
さらに、テーマ本が決められている読書会にしても、決められていない読書会にしても、話が専門的になり過ぎることがありません。背景が異なる多様な参加者が集まっている会ですから、専門的すぎる話をしても誰もついていけません。そのため、皆が共通で理解できるような本がテーマになったり、専門的な話をしたい場合は一般の人にも分かるように噛み砕いて話をしてくれたりします。この点も、読書会のいい点だと思います。
そして、読書会は普段は言えないような本音を話してストレスを発散する場としても最適です。私が主催している読書会では「20代にお薦めしたい本」を持ち寄って、紹介し合う形式を取っています。そうした形式を取っていると、持ち寄った本を読んだキッカケや背景、そしてその本を読んで思うことな何か?など話が必然的に広がっていきます。
もちろん、深い理由もなく手に取った本であることもありますが、想像を超えるような運命的な出会いの本を紹介してくれる人もいます。また、仕事・人間関係などの悩みを解消するために手に取った本であることもあります。
普段は社内の人とのコミュニケーションが、どうしてもメインになってしまいますから、自分の本音を100%吐露することは難しいという人も多いと思います。特に、「このまま働き続けていいのだろうか?」とか「家と会社の往復だけではつまらない。」などという会社に対してネガティブな悩みを抱えている場合は、本音で相談しづらいです。
そういう時に、読書会の参加者は利害関係のない人たちですから、意外と本音で相談しやすいのだと思います。一度、本音を話してしまうと、一気に気持ちは楽になります。また、他の参加者から同じような体験をして乗り越えた時のアドバイスを聞いて、悩みや問題が前進することもあります。
更に、読書会では笑いが絶えないところもストレス発散になります。読書会の参加者は、わざわざ社外で開催されている読書会に参加してみようという人たちですから、大抵明るくて肯定的な人です。もちろん、個人差はありますが、そうした参加者で集まると、場の雰囲気も明るくなって、笑いが絶えません。
ちなみに、私の開催している20代読書会は以前はカフェの会議室スペースで開催しておりましたが、笑い声が響きすぎて、カフェでの開催を断念せざるをえなくなりました。仕切りがあって区切られていたのに、外に漏れてしまうほど、笑いに溢れていたのです。(もちろん、他のお客様に大変迷惑だったと反省して、今は会議室を予約して開催しています。)毎週毎週、これだけ大笑いができれば、嫌なことがあっても文字通り笑い飛ばせます。
そういうことで、読書会は本音で話せて、大笑いできて、ストレス発散の場になります。
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