「鬼速PDCA」で思考停止の病に気づいた!!

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鬼速PDCA

初版:2016年10月21日
出版社:クロスメディアパブリッシング
著者:富田 和成

鬼速PDCAでトップセールスに!?

著者の実体験を引用して、まずはPDCAの威力を見ていただきたいと思います。

——-
実際に、私がどのようにPDCAを身につけてきたのかも紹介しておく。

PDCA力の効果が如実に表れるのが営業マンだ。
コミュニケーション能力に長けていたわけでもないのに営業のPDCAをひたすら回し続けた結果、圧倒的な成果を出せた私が言うのだから間違いないと思う。アプローチの仕方、しゃべり方、アポの取り方など、契約に到るまでのプロセスをすべて分解した上でそれぞれPDCAを回すようになるとその成果が面白いように数字として表れる。

若手社員や私のセミナーを聞いた学生から「どうやってこのレベルまでのPDCA力を身につけたのか?」とよく尋ねられる。
それに対して私は必ずこう答える。
「社会人になってから1日も休まず、やり続けてきただけです」と。

営業

ちなみに社会人1年目のときの大PDCAは「1年目の営業成績で、全国の3年目までの営業マンのなかでトップに立つこと」だった。
ただ、それを分解すれば「新規開拓200件」といった中PDCAが見え、それが見えればそれを実現するための小PDCAが見えてくる。
その小PDCAのなかでも、当時、支店の飛び込み営業をしていた私にとって、もっともクリティカルなPDCAは「受付突破」だった。よって最初の1年目はほぼ「受付突破」のPDCAしか回していないといってもいい。でも結果的に大PDCAは達成できたわけである。

当時の私が行なっていたPDCAはこのような感じだ。
まず計画のフェーズ。
受付突破は受付担当とのたった1分、下手すれば5秒、10秒で決まる世界なので検討すべきことは多くない。とにかく「第一印象」が重要な要素になることはすぐにわかる。
そこであるときは「笑顔を絶やさず、ゆっくり発言してみればいいのではないか?」と仮説を立てた。計画を立てたらそれを実行してみる。例えば1日単位でサンプルをとってみるというように。

サンプルをとったら検証だ。
うまくいかなかったらその原因を必死に考えた。ここが若干難しいが、少なくとも仮説は立てられる。「もしかして新人だと思われてなめられたのかな?」と。ただ、ここで思考が止まってしまってはPDCAのサイクルが止まる。
思考が止まりそうなときは、「なぜ」か「どうやって」を自分に問えばいいだけだ。
「じゃあ、どうやったらなめられないかな?」
これでまた思考が動きだす。
「そういえば上司が真剣にプレゼンをしているときの仕草って、信頼感あるよな。あれを真似してみようかな」といった改善案が見えてくる。その結果、次のサイクルでは「身振り手振りを交えてみる」という計画を立て実行し、検証するのである(身振り手振りは恐ろしく効果がなかったが…)

このように仮説を立て、サンプルをとり、分析して改善するというPDCAをずっとやっていた。成果が出てくるようになると、他の課題についてもPDCAを回すようになった。
回すPDCAが増えると計画や検証の時間が不足するが、どれだけ残業しても、どれだけお酒を飲んでも、必ず帰宅したら当日の振り返りの時間を設けていたし、週末も振り返りとインプットの時間に当てていた。

入社当時はインストラクター役の先輩とは経験・知識のギャップを当然感じていたが、2、3年もすると、そのとき感じていた差は消えていた。毎日欠かさずPDCAを回していれば、数年のギャップなどあっという間に埋められる。
——-

ここまでが、本書から引用した著者の実体験です。

PDCAを回し、結果を出してきた息遣いが伝わってくる文章です。わたしは、この文章を読んだだけで、居ても立っても居られなくなり、早くPDCAを実践したくなりました(笑)

ちなみに、著者が勤めていた会社は野村証券で、日本でも有数の営業会社です。その中で、24歳のときには30歳以下の社員の中で営業成績1位となったそうです。PDCA力、恐るべし…

鬼速PDCAで思考停止の病に気づいた!!

PDCAと聞くと、いまさら?と疑問に思う人もいると思います。

では、そんな方に質問です。みなさんは、毎週振り返りの時間を取っていますか?

おそらく、大半の答えがNOだと思います。本書には、こんなことが書かれていました。

個人の行動を週に1回でも振り返る習慣がある人は現時点でかなりの成果を出しているはずである。それくらい振り返りの習慣を持つ人は少ない。大半の人は年に1回、上司との面談で曖昧に1年の反省と来年の抱負を考えて終わりのはずだ。

そうです。PDCAは目新しい概念ではないですが、実践している人はとても稀なのです。

わたしの場合は、「ゼロ秒思考」を読んでから、毎日振り返りをする習慣はありました。そのおかげで、ここ数ヶ月は飛躍的に成長速度が高まったと実感していました。

読書会

ところが、本書を読んで、計画(Plan)がまったくダメだったと気づきました。その結果、実行(Do)も振り返り(Check)も調整・工夫(Adjust)も精度が低くなっていました。

もっと早く本書を読んでおけば…、今頃はもっと結果を出せる人間になれていたのに!と悔しい気持ちです。

みなさんも、ぜひ早く読んでください。早ければ早いほど、機会損失が少なくて済みます。

それでは、最後にPDCA力を身につけるメリットを紹介します。

「PDCA力」をビジネススキルとして考えたらどうだろうか?
いまの世のなか、正解がどんどん変わる。変わる前に手を打てる先見の明があれば理想だが、それがなくても変化を察知し順応する柔軟性があるだけでも十分、価値がある。それはまさにPDCA力である。
PDCAは対象を選ばない。どのような業界、どのような職種であっても応用できる。これほど万能なビジネススキルは存在しないと言っていい。

また、上記に加え、PDCA力は個別のスキル習得を加速させるためのベースとも語っています。

つまり、PDCA力があれば、英語もタイムマネジメント力も問題解決力もすべてのスキルの習熟速度を高められるということです。

ぜひ、みなさんも本書からPDCA力を身につけてください。

20代読書会_鬼速PDCA

初版:2016年10月21日
出版社:クロスメディアパブリッシング
著者:富田 和成

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