
初版:2007年9月19日
出版社:講談社
著者:山口 絵里子
裸でも生きるは、こんな人にオススメ
1.独立・起業を考えている人
2.「社会貢献」をしたい人
裸でも生きるの内容
1.山口絵里子氏の半生
-中学生
-高校生
-大学生
-バングラディシュでの起業
2.バングラディシュでの起業から一号店を作るまで
裸でも生きるで、行動することの大切さを学んだ!!
自分には、とても無理だ…
山口絵里子氏の思いには反してしまうと思いますが、本書を読んでそう思わずにはいられませんでした。
わたしも、小さいながら自分でビジネスをしてます。何千万の売上を作り、何十人と一緒に仕事をしています。
それでも、山口絵里子氏には圧倒的な「志」の差を感じてしまいました。
山口絵里子氏のことを知らない方もいらっしゃると思いますので、簡単に紹介します。
山口絵里子氏は慶応大学在学中にバングラディシュに2週間の旅行に行きます。
それは、米州開発銀行という途上国支援の国際機関でインターンをして感じた違和感が原因でした。
その違和感とは、途上国の支援をしているにもかかわらず、職員のほとんどが途上国に一度も行ったことのないという実態でした。
そこで、「アジア 最貧国」と検索してバングラディシュを訪れたのです。
空港に降り立つと、原因不明の強烈な異臭。そして、「マネー!マネー!」と叫んで押し迫ってくる何十人の群衆。
そんな中、山口絵里子氏は1週間滞在してバングラディシュの大学院に進学することを決めます。
思い立ったら、即行動。
ということで、そのまま大学院の試験を受け、合格通知を受け取り、バングラディシュから帰国します。
そして、大学院に在学中にバングラディッシュのジュートという素材を使って、ビジネスを興すことを決めます。
バッグを作ろう!ということで、電話帳をもとに何十件と工場を回ります。
しかし、バングラディッシュでは裏切り・詐欺は当たり前で、お金を払ってもサンプルすら作ってもらえない日々が続きます。
半年後に見つけた工場で、なんとか160個のバッグの生産にこぎつけます。その後、その160個のバッグを日本に持ち帰り、手売りして資金を回収いきます。
そこから、マザーハウスを創業していくのです。
そんな中、日本でバッグ職人(先生)に修行していたときのことが、こんな風に書かれていました。
そのとき、自分の中の何かが爆発した。先生の目を見て何十分間、自分の思いをぶちまけてしまった。
「私は…、先生は知らないと思うけれど、そして素人だっていうのはわかっているけれど、
日々、営業回って、卸先探して、デザイン画描いて、講演をして、取材をうけて、長期戦略考えて、バングラディシュの工場とコミュニケーションとって、時間があればいつもバッグを見に行って、マネジメントして、手書きのメッセージ書いて、自分で段ボール箱に詰めて郵送して、そんなことをしながらバッグの学校に通っている、
私は職人ではなく社長なんです!
それでも先生から吸収できることは全部吸収したいと思っています。叱られても、バングラディシュの工場のみんなに技術を伝えたいから、だから…」
そう言いながら、ボロボロボロボロ涙が出てきた。
はあ、本当にすごい。
すご過ぎて、わたしにはとても遠い存在に感じます。とても真似なんてできません。
それでも、わたしが本書から学んだことがあります。
それは、「行動」の大切さです。
山口絵里子氏は、いつも体当たりで、まず行動です。事前にリスクを計算したり、躊躇したりすることがありません。
「これは素晴らしい!」と思ったら、すぐに行動しています。
必要なことは学べばいい
でも、行動してみないと、何が必要かも分からない
だから、まず行動
こんな姿勢がにじみ出ています。「知覚動考」を地で行く人です。
こんなことを言っては失礼ですが、山口絵里子氏は本当にまったくの素人から出発しています。
バングラディッシュも、言葉も分からず、現地に知り合いもいない状態で訪れています。
そして、ビジネス経験もなく、もちろんバッグを作ったことも、販売したこともありませんでした。
それでも、1つ1つ体当たりで失敗して経験して学んでを繰り返していらっしゃいます。
そこが、もっともすごいと感じます。
リスクを考えて躊躇し、事前に計画を立てて足踏みしがちなわたしですが、本書を読んでもっと行動しようと思いました。
行動してみることが、何より大切だと学びました。
初版:2007年9月19日
出版社:講談社
著者:山口 絵里子