
初版:2009年2月20日
出版社:ディスカヴァー21
著者:喜多川 奏
上京物語は、こんな人にオススメ
1.成功したい人
2.気づいたら、ライバルに差をつけられてしまう人
3.成功願望はあるが、何をしていいか分からない人
上京物語の内容
1.一般的な人生がどう進んでいくか
①夢を持って上京
②車をローンで購入
③結婚・出産
④マイホームの購入
⑤夢を諦める
2.なぜ、多くの人が成功できないのかの解説
上京物語で、成功する人としない人の違いが分かった!!
「代価の報酬」という言葉があります。
何かを手に入れたかったら、それ相応の代価を支払う必要があるという意味です。
たとえば、有名大学に進学したいとします。そうすると、それに見合うだけの勉強をする必要があります。
この場合、報酬は有名大学進学で、代価は勉強です。
そして、この代価の報酬には続きの言葉があります。
本当は、「代価の報酬、先払い」が世の中の真理なのです。
つまり、得たい報酬のためには、代価を先に支払わなければならないという意味です。
先ほどの受験の例で言うと、勉強(代価)を先に行わないと、合格(報酬)は得られません。
わたしが、上京物語を読んだ時に、頭に浮かんだのがこの「代価の報酬、先払い」でした。
本書の中に、こんなことが書かれていました。
確かに給料はいい。
しかし住宅ローン、新しく購入した車のローン、受験を控えた子供たちの教育費、習い事、そして月々の生活費。それら出て行くお金を考えると、決して余裕のある生活とはいえなかった。
むしろ、収入が少しでも減ってしまうと生活そのものが狂ってしまうほど、収入と支出のバランスはギリギリのところで釣り合っていた。数年前絵から妻もパートに出しているのにこの有様だ。
思えば、昔からずっとそうだ。その状況が変わったことは一度もない。
一ヶ月の給料が20万円の頃は、ひと月に20万円出ていった。
その頃は、
「月に40万円くらい入ってくれば余裕ができるのに…」
と考えていた。でも、実際に給料が40万円になったときには、計ったように40万円すべてが出ていった。一度大きくなった支出を減らすのはとても困難なことだった。さまざまなローンもある。
だから、こう考えるようになった。
「月に60万円くらい入ってくれば余裕ができるのに…」
いつも考えていることは同じだった。ところが、生活レベルを上げるための唯一の手段だった「昇給」も、ここへ来て限界になってきた。
それどころか、減給されて退職を促される可能性は年々高くなる一方だ。事実、そうして何にもの仲間が会社を去っていった。
これは、架空の話です。でも、嫌という程よく耳にする話です。
なぜ、こんな事態になるのでしょうか?
誰もが幸せになりたい・成功したいと思って生きて、人生をスタートするはずです。ところが、その後はテンプレートのような下り坂の人生が待っています。
1.車をローンで買う
2.結婚する
3.子供が生まれる
4.住宅ローンを組む
5.教育費がかさむ
6.奥さんがパートに出る
7.不安にかられながら定年まで走り切る
本当によくある光景です。
なぜ、なんでしょうか??
その答えが、「代価の報酬、先払い」なのです。
この先払いすべき代価を後回しにしてしまうのです。そのため、成功という報酬を受け取れなくなるのです。
典型的な例が住宅ローンです。35年の住宅ローンを組むと、家が手に入るのは35年後です。ところが、住宅ローンを組んだ初日から、その家に住み始めることができます。
これは報酬(家の所有)が先に来ていて、代価(お金の支払い)が後回しになっています。
そして、車や家だけでなく、成功の代価も後回し後回しにしてしまっています。そのため、成功という報酬を受け取れなくなるのです。
では、幸せの代価とは何なんでしょうか?
本書に分かりやすく答えが書かれています。
自分の欲しいものを手に入れるために払わなければならない犠牲のことを「代価」というのは知っているね。
世の中には、お金で買えるものと、そうでないものがある。車にしても、家にしても、お金を払えば買うことができる。
お金で買えるものの代価は「お金」であるといえる。
ところが、「成功」なんてどこにも売っていない。日本全国、どこを探したって、「成功、○○○円」なんてものが売っているところはない。
つまり、「成功」の代価は「お金」ではないということだ。
それでは、「成功」の代価は何か?
それが「時間の投資」だ。
うおおおおおお!!!
すごい回答ですね。
成功の代価は、時間の投資なんです。
そうなんです。成功の代価は、時間の投資です。
この時間の投資を後回しにして、目先の遊びや楽しみに時間を割いているから成功できないのです。
しかーし!!!
実は成功できない理由は、それだけではありません。本書には、こんなことも書いてありました。
たとえばおまえに、5時間の暇があるとしよう。
アルバイトをしてこの「5時間」という財産をお金に変えると5千円ほど手にすることができる。
多くの人は労働を将来の自分のための投資だと考えているが、それは間違いだ。その場でお金に換えているんだから、今の自分の欲求を満たす行為なんだよ。
ところが、この「5時間」という財産を別のところに費やしたとしよう。
そう、たとえば、この本を読むことに費やしたとしたらどだろうか。もちろんその場では1円も手に入れることはできない。
しかし、今後の人生において手にできるものは、どんなに少なく見積もっても5千円以上の価値になると思うんだが、どうだろう?
つまり、遊びや楽しみが「時間の投資」に当てはまらないことは分かります。が、それだけでなく、時間を切り売りする労働も投資ではないということです。
日々の会社での仕事に没頭することも、成功から遠ざかることだったのです。
つまり、成功できる人は時間の投資という代価を先払いし続けた人だったのです。
もちろん、目先には色んな誘惑があると思います。でも、遊びや楽しみ、車の購入、結婚、家の購入、会社の労働よりも「時間の投資」を優先した人が成功を手にするということです。
初版:2009年2月20日
出版社:ディスカヴァー21
著者:喜多川 奏
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