
初版:2016年05月02日
出版社:PHPビジネス新書
著者:神田 昌典
未来から選ばれる働き方は、こんな人にオススメ
1.21世紀に活躍したい人
2.フリーエージェントの人
3.会社を経営している人
未来から選ばれる働き方の内容
1.3つの「未来」
・社会
AI、ロボティクス、人工知能が与える影響
・会社
2024年までに、会社の役割が変わる
・個人
2.モデルケース
UTグループ株式会社
未来から選ばれる働き方で分かった「キャリア革命」
「会社がなくなる時代」のキャリア革命
これが、本書の副題です。そして、冒頭にはこのようなことが書かれています。
結論からいえば、多くの会社は2024年頃までに、いったん死にます。
ええっ!!会社が死ぬ!?!?
この「会社が死ぬ」とは、一体どういう意味なのでしょうか。
これは、本書の中でこのように解説されています。
「会社がキャリアストーリーを描いて、レールを用意する」というのは、かつての日本企業では当たり前のことでした。
終身雇用で、入社から定年退職までのレールを敷き、年代ごとに歩むルートを示したうえで、人材教育を施してきました。
さらにいえば、社員一個人だけでなく、社員とその家族が成長しながら、幸せになっていくためのレールを敷いていました。
家族参加の運動会や社員旅行など、日本文化の延長のなかで、家族が仕事や会社と関わり成長していく仕組みがあったわけですね。
ところが、そのようなレールを敷いてくれる会社が、少なくなってしまった。
バブルが崩壊し、多くの会社の成長が止まり始めると、終身雇用が維持できなくなり、誰も気づかないうちに、途中でキャリアストーリーがなくなってしまった。
はい、お分かりいただけますでしょうか。
今までは会社に入れば自分一人だけでなく、家族の分まで人生プラン(キャリアストーリー)が用意されていました。
ところが、そんな人生プラン(キャリアストーリー)は、もう会社では用意できなくなるということです。
つまり、会社が死ぬということは、会社の「役割」が変わるということです。
会社=一生安泰で幸せな人生を提供
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会社≠一生安泰で幸せな人生を提供
これが「会社が死ぬ」の意味です。この変化が2024年までに起きると本書では書かれています。
この変化は、個人の仕事・キャリア・人生に革命的な変化を起こします。なぜなら、今まで会社に委ねていた「人生」を、個人が自分で設計していくことになるからです。
未来から選ばれる働き方で、磨くべき3つの能力が見えた!!
オックスフォード大学の教授が現在人間が行っている47%の仕事が20年以内に機械によって代行されるようになると発表し、大きな話題を呼びました。
Google社CEOのラリー・ペイジ氏やMicrosoft創業者のビル・ゲイツ氏も同様の発言をしています。
その中で、会社に任せるのではなく、個人でキャリアを描いて切り拓いていく必要性が出てきたのです。
では、将来はどんな人が今後も生き残っていけるのでしょうか?
本書では2種類のビジネスパーソンの未来が明るいと書かれています。
・多様な人をマネジメントできる(プロデュース力のある)人
・ネットワークの一員として選ばれるような、高い専門性を持っている人
これについて、詳しい解説があります。
では、これからの時代に求められる人材とは、どんな人なのでしょうか?
それは、人間にしか生み出せない高度な価値を生み出せる人です。「人間にしかできないことは何か?」を考え、人間にしか生み出せない価値を実現し続ける。「社員である自分が稼ぐから、会社がある」と主体的に考えて、進んで行動する。
社内外の多くの人を束ねて、リーダーシップを発揮しながら、失敗を恐れずに新たなことにチャレンジし、次々と新しい価値を生み出していく。
このような起業家的マインドを持ったプロデューサー型の人材が求められます。
さらに本書を読み進めると、「未来から選ばれる人が持つ、3つの勇気」という章があります。ここには、これから活躍してくために磨いておくべき3つの能力が書かれています。
それが、この3つ勇気です。
・激変する技術環境に対応し、未知なる分野に踏み出す勇気
・暗闇の中でも、輝かしい未来ビジョンを描き、一人からでも声をあげる勇気
・自分と共振するビジョンを持つ組織を見分け、その組織とともに成長していく勇気
んんー!!分かりづらい…(笑)
簡単な言葉に言い換えると、この3つになります。
・チャレンジ精神
・リーダーシップ(ビジョンを掲げる力)
・コミットメント力
この3つが、本書から読み解ける今後磨いていくべき能力と言えます。そして、この3つの能力を磨きながら、「プロデューサー型人材」か「機械に代替されない専門家」のどちらかのキャリアを選択することになるようです。
初版:2016年05月02日
出版社:PHPビジネス新書
著者:神田 昌典