
初版:2016年03月31日
出版社:徳間書店
著者:堀江 貴文
君はどこにでも行けるは、こんな人にオススメ
1.21世紀に活躍したい人
2.海外で仕事がしたい人
3.日本が豊かだと思っている人
君はどこにでも行けるの内容
1.現地を見た堀江貴文氏の考察
・アジア
シンガポール、中国、韓国、台湾、タイ、ベトナム・カンボジア・ラオス、バングラデシュ、インド、インドネシア
・欧米
アメリカ、スペイン、オーストリア、デンマーク、イスラエル、チリ・ペルー
・日本
2.グローバリズムの可能性
君はどこにでも行けるで、日本の現状に目が覚めた!!
日本といえば、世界第2位の経済大国である。
これは、わたしが学生時代に何度も教えられたことです。ところが、堀江貴文氏は、そうした幻想に対してこう書いています。
20代の地方在住の社会人女子の生活水準は、いまはタイ・バンコクの同世代の女性と、大差ないだろう。先日、それを日本の飲み屋の若い女性に伝えたら、キョトンとされてしまった。
日本人のほとんどは、世界でもトップクラスの豊かな生活を享受できていると、まだ思い込んでいる。実質の経済レベルは、いまやアジアの中堅かやや下の国と、同じレベルになりつつあるという認識がない。(中略)
いわゆる日本の”下層社会”の非正規雇用の中高年に限っていえば、タイ・シンガポール・インドネシアの一般レベルより、貧しい生活だと思う。アジアの後進国に比べれば、まだ裕福な暮らしができているというささやかな慰めは、とっくに通用しないのだ。
ガツーン!!
日本が経済大国だと考えていたわたしには、大変ショックな内容です。堀江貴文氏は”ジャパン・アズ・ナンバーワン”の幻想を見事に打ち砕いてくれます。
そして、さらに追い討ちをかけるような事実が続きます、
まさに地球規模で、アジアに追い風が吹いている状態だ。
しかし、日本の経済成長率はアジア24カ国の中で下から2位。つまり、23位である。外から見た場合、「豊かなニッポン」を誇っているのは日本国民だけという、あまり笑えない事態が進んでいるのだ。
なんとっ…
確かに、日本の経済成長率が低いことは分かっていました。
しかし、アジアで下から2番目だったとは、全く認識していませんでした。わたしも、知らず知らずの内にゆでガエル状態になっていたと目が覚めました。
君はどこにでも行けるを読んで、航空券を即買いした(笑)
本書の中で希望と危機感を同時に感じた印象的な一節があります。それが、この部分です。
日本人、特に若い人たちが海外に出なくなったと言われるようになって久しい。海外にでるメリットは、円安とネットの発達で、だいぶ薄くなった。
僕の分析では今後、海外に出て行く人は、”エリート層”に限られ、出て行かない人の代表は”マイルドヤンキー層”となっていくだろう。前者と後者の断絶は深い。
多数を占めるマイルドヤンキー層は、より強くこの国に固着しがちになっていく。数が膨れあがっていくのは、マイルドヤンキーだ。生まれ育った地元に残る志向が強く、新しい出会いより、昔からの仲間を大事にする。ITへの関心やスキルが低く、情報の質も量も足りない。(中略)
一方、この不景気にも衰えていない元気なエリート層は、日本の古い価値観に縛られることなく、独自に活躍していくだろう。(中略)
いまは個人が出て行って、好きなところで好きなだけ活躍できる。SNSの恩恵を、誰でも受けられる時代だ。ほんの少し情報の質を高めるだけで、日本から飛び出していく方法は、いくらでも見つけられる。
マイルドヤンキーはマイルドヤンキーのまま。そして、エリート層は外へ出て、さらに稼いでお金持ちになっていく。
両者の格差は開く一方で、中間層は消えていくだろう。
この一節を読んだ時に、ファーストリテイリング創業者の柳井正氏の言葉を思い出しました。
それはグローバル化の問題だ。10年前から社員にもいってきた。将来は、年収1億円か100万円に分かれて、中間層が減っていく。
仕事を通じて付加価値がつけられないと、低賃金で働く途上国の人の賃金にフラット化するので、年収100万円のほうになっていくのは仕方がない。
柳井正氏と堀江貴文氏は、まさに同じことを言っているように感じます。そして、この2人の言葉には強烈なエールが込められていると思います。決してネガティブな発言ではありません。
わたしは、この文章を読んで「日本人という括りではなく、アジア人として活躍したい!!」と強く思いました。さらに、「わたしも現地を見てみたい!!」という想いがふつふつと湧いてきました。
なので、さっそくシンガポール行の航空券を取りました(笑)。7月に行く予定ですが、今から楽しみです!
初版:2016年03月31日
出版社:徳間書店
著者:堀江 貴文