
初版:2006年4月1日
出版社:新潮文庫
著者:水野 敬也
ウケる技術は、こんな人にオススメ
1.話力に自信がない人
2.初対面の人と話すのが苦手な人
3.場の空気がシラけるのが怖くて発言できない人
ウケる技術の内容
1.40種類に「笑い」を体系化
2.40種類の「笑い」の解説
ウケる技術で紹介されている「笑い」
【空気・共感】
01.ツッコミ:相手の面白さに気づいて拾う
02.カミングアウト:自分の恥ずかしい部分を告白する
03.下心:下心を口に出してしまう
04.俯瞰:全体像にツッコミを入れる
05.深読み:相手の行動の裏を読む
06.同調:相手のネガティブな期待に応える
07.カウンター:普通ためらうところを即レスで言う
08.絆:相手をいたわりながら切り返す
09.悪い空気:雰囲気の悪さを共感し合う
【キャラ】
10.建前:思ってもいないことをオーバーに言う
11.タメ口:目上の人に友達感覚で話しかける
12.恐縮:極端に下手に出る
13.勘違い:物事を都合よく解釈する
14.キザ:過剰にカッコよく演技する
15.自分フォロー:自分で自分をはげます
16.アピール:自分の魅力をアピールする
17.便乗:あつかましく相手にねだる
18.ロールプレイ:相手を設定に巻き込み演技させる
19.強がり:自信ありげに振る舞う
20.ビジュアル化:体を使ってこっけいな映像を再現する
21.決まり動作:決まり動作を場面にあてはめる
【前後】
22.前置き:後に続くセリフの心の準備をさせる
23.分裂:ふつうと逆の言い方で言う
24.自分ツッコミ:行きすぎた自分にツッコミを入れる
25.切りかえ:会話の矛先をいきなり変える
26.キャラ変:態度を急変させる
27.裏切り:相手に次の行動を読ませておいて、逆を言う
28.サプライズ:相手の期待をイイ意味で裏切る
【クリエイティブ】
29.詭弁:ヘリクツをつけて説得する
30.フェイクツッコミ:怒り口調で相手が傷つかないことを言う
31.パロディ:有名な歌・フレーズを会話の流れにあてはめる
32.ディテール化:話の細部を具体的にして、ころがす
33.ミスマッチ:話の文脈と違うモノを組み合わせる
34.天丼:一度ウケた言葉を再度登場させる
35.レッテル展開:相手の行動を1つのレッテルで解釈する
36.擬人化:動物・モノの目線でコメントする
37.パス:他人にある行動を促し、笑いをとらせる
38.決まり文句:決まり文句を場面にあてはめる
39.韻:述語をそろえて対比させる
40.ボキャブラリー:面白さが増す語彙を会話にまぶす
ウケる技術で、わたしも笑いが取れると希望が持てた!!
「えー、笑いって元々面白くない人には無理なんじゃない?」と思われた人もいると思います。
しかし、水野敬也氏は本書の中で、こう述べています。
「ウケる技術」(ロジカルシンキング、問題解決法、説得術といったいわばハードなスキルに対しての、対人力、ヒューマンスキル、人間関係のスキルといったソフトなスキルの総称)は、センス、あるいは才能という一言で片付けられてきたのが現状でしょう。
ところが、あらためて「ウケる人」の無数の会話を地道に整理していくと、誰でもマネすることができる有限のパターンの組み合わせに分解できることがわかってきました。
これを読んだ時、「うおー!!まじか!」と思いました。なぜなら、わたしも努力すればウケる(笑いを取れる)人になれると書かれているからです。これは希望を持てることでしょう。
そして、実際に本書を読んで、お笑い番組を観ると、明らかに以前と異なります。
「あ、今の笑いは下心だな」とか「次は、天丼を使うから、これを言うな。」ということが分かるようになったのです。そして、この人は俯瞰を使うことが多いなとか、この番組はロールプレイが多いなという傾向もつかめるようになりました。
わたしが思うに、この「ウケる技術」は、算数で言うと九九を教えてくれています。
なので、読んだだけでは面白い(ウケる)人になれません。ただ、使いこなせるようになれば、面白い人になれます!
そのためには、九九と同じく反復練習が必要です。でも、使いこなせるようになった自分を想像すると、ワクワクします。希望の湧く本でした。
初版:2006年4月1日
出版社:新潮文庫
著者:水野 敬也