
書籍名:老舗を再生させた十三代がどうしても伝えたい 小さな会社の生きる道
著者名:中川 淳
出版日:2012年9月20日
出版社:CCCメディアハウス
内容・要約
グローバリズムの進展で世界中の企業の商品やサービスと競争しなければならない昨今において、ヒト・モノ・カネ・情報といった資源の少ない中小企業はどのようにして生き残りや成長戦略を描けばいいのでしょうか。
その答えは「もの売る」という考え方ではなく「ブランドをつくる」にあったのです。コンサルタントである著者がどのような手法で問題を抱えた中小企業を再生させてきたのか、それが体験談を元に書かれておりますので、臨場感を持って通読できます。
その答えは「もの売る」という考え方ではなく「ブランドをつくる」にあったのです。コンサルタントである著者がどのような手法で問題を抱えた中小企業を再生させてきたのか、それが体験談を元に書かれておりますので、臨場感を持って通読できます。
印象に残った箇所
差別化されているとはどういうことか?
お客さんが他と違うとういことを感じられることが差別化である。その差がわずかでお客さんに伝わらないものであれば、それは差別化されているとはいえない。お客さんが違いを認知して、初めて差別化できているといえる。
お客さんが他と違うとういことを感じられることが差別化である。その差がわずかでお客さんに伝わらないものであれば、それは差別化されているとはいえない。お客さんが違いを認知して、初めて差別化できているといえる。
所感
構造的な不況に陥った業界であっても、情報を正しく発信し、自社の商品をしっかりと差別化すれば業績を改善させることが可能であるという事例が印象的でした。業界全体が落ち込んでいますともはや対策可能ではないかとあきらめてしまいがちですが、需要があるのであればシェアを増やしていくことができる。構造的な問題も多角化だけが解決の方法ではないことが学べて勉強になりました。また、コンサルタントの仕事内容や思考プロセスについて知ることができる点も本書の魅力だと思います。大手コンサルタントファームの「○○法」のようなビジネス思考の本は多数販売されていますが、コンサルタントへの依頼を考えている方には、コンサルタントが現場を見ながら何を考えているかの垣間見ることができるこういった本の方が有益ではないかと考えました。