
書籍名:アメリカ海軍に学ぶ「最強チーム」のつくり方
著者名:マイケル・アブラショフ
出版日:2015年5月22日
出版社:三笠書房
内容・要約
「行き詰まった組織」をどう変えるか。アメリカ海軍の中でも特に評価の低かった艦「ベンフォルド」。装備自体は最新の設備を備えていましたが、部下のモチベーションは低く、ベンフォルドの本来の性能を活かすことはできない状態にありました。新任の艦長はこれまでとはまったく違った方法で部下の気持ちをつかみ、ベンフォルドをアメリカ海軍NO.1と呼ばれるまでに成長させます。
印象に残った箇所
「何をするにも必ずもっとよい方法があると考えよ」と呼びかけることにした。各部門における技術的な熟練度は、上司である私より現場の部下の方が高いという前提をはっきりさせ、つねに部下に「きみがしている仕事に、もっとよいやり方はないか?」と聞いてまわったのである。
所感
部下が自発的に動くようになれば管理職の負担はどれほど低くなるでしょうか。しかし、モチベーションの低い人たちにそのようなことを期待することは可能なのだろうか、と懐疑的に見ていました。実際に読んでみてこれだけのことができれば部下の力は大きく伸びるだろうと考えるようになりました。本書では部下について知ることがいかに大切なことであるかと、言行一致させることの重要性が説かれています。部下について知らなければ部下の能力を活かすことができないどころか適切な指示を出すことさえ難しいです。部下は上司のいうことに黙って従っていればいいという常識に対するアンチテーゼであり、組織を変えるには上司の方から部下に歩み寄るべきだという強い主張を感じました。