書籍名:大前研一 日本の論点 2015~16
著者名:大前 研一
出版日:2014年11月14日
出版社:プレジデント社
内容・要約
ビジネス界の重鎮・大前研一氏が日本を取り巻く現状について書かれた本の一冊です。
日本のおかれた複雑な状況について、経済や日本企業の問題だけでなく、外交や国際問題までも含めた多角的な情報が盛り込まれています。新聞を読んでいるだけではなかなか詳細の見えてこない問題についてしっかりとした解説がありますので、広く概要を知るうえで有益な一冊です。
印象に残った箇所
「食べ物を胃に入れる金額と情報を頭に入れる金額を同じにすること」
この言葉を読んで非常に考えさせられました。複雑な経済環境に加え、テクノロジーの進歩が早く、いちビジネスパーソンとしても学習の必要性を強く感じていたのですが、どの程度の金額や時間を振り向けるかについては悩んでいました。そのひとつの基準を得たように感じます。食費や交際費はより専門的な職業に携わる人や上級職の人ほど多いものと思いますが、そういう方たちの意思決定は時に会社の命運にも関わるものもあるため非常に重いものでしょう。より重い立場にいる人ほどにますます勉強するべきだという主張に強い印象を受けました。
所感
経済から外交、テクノロジーの発展についてまで様々な内容が書かれていますが、識者の方の本にありがちな専門用語だらけの本ではなく、一般的なビジネスパーソンに向けて書かれた本ですので、読む上で予備知識もそこまでいりません。むしろ本書を通して、他の専門書を読んでいくうえでの知識が手に入るでしょう。大学生からビジネスパーソンまで幅広い層に日本の現状を知ってもらうためにオススメできる一冊です。