アメリカの現状は日本の未来か!?
アメリカの65歳以上にお金についての質問をしたところ、以下のような結果になりました。
まあまあな生活をしている:4%
未だ働いている:5%
既に死亡している:36%
お金に困っている:54%
ダニエル・ピンク氏も著書の中で、アメリカの65歳以上の人のの貯金を調べたら、1/3は300万以下の貯金しかないと書いていました。
これらを読んで、どう思いますか?
日本に生まれてよかった。アメリカはやはり格差社会だなという感想を持たれる方もいると思います。
ところが、実態はそうではありません。アメリカはベビーブーマー世代が既に80歳を迎えようとしています。日本よりも、10~20年早いのです。
日本も多かれ少なかれ、アメリカと似たような社会状況になっていきます。
もちろん、今の日本の65歳以上は54%もお金に困っている人がいません。それは、ベビーブーマー(団塊の世代)が働いて、税金を納め、年金を払い、65歳以上の人達を支えてきたからです。
ところが、ベビーブーマーが定年を迎えつつある現在、65歳上を支える人が日本にはいません。
つまり、今まで現役世代に支えられて、「まあまあな生活」ができていた人たちが、「お金に困っている」層に一挙に落ちてくるのです。
本当にお金に困らない生活ができますか?
ここで、1つ質問です。
95歳で死ぬと仮定して、65歳からの30年間で、いくらのお金が必要になるでしょうか?
簡単ですね。1億円以上が必要になります。
夫婦で月30万。年間360万。30年×360万=1億円です。
月30万は、決して贅沢なレベルではありません。医療費も含まれていませんし、1億円は最低レベルだと思います。
では、定年までの間に1億円を貯金できますか?
今、30歳だと仮定すると、1億円を定年までに貯金するには、どうすればいいでしょうか?
これも簡単です。毎月30万貯金すればいいんです。
月30万。年間360万。30年×360万=1億円です。
つまり、普通に定年まで働いていたら、「お金に困っている」65歳以上の層に入るということです。「お金に困っている」人たちが、何か怠惰であったとか、浪費癖があったとかではありません。
普通の人が、お金がなくて困るようになるのです。
以上のことを考えると、65歳以上になっても、収入を得続けなければなりません。それしか、生きていく方法はないのではないかと思います。
では、自分が経営者だとします。
65歳の人材と、25歳の人材が求職してきたら、どちらを採用しますか?
職業にもよるとは思いますが、圧倒的に25歳が有利です。つまり、定年後に就くことができる仕事は、人が嫌がるような仕事が大半になるということです。
若者が希望するような仕事に就くことは難しいからです。仕事に優劣はないと思いますが、私は65歳を超えて、そういう未来が待っていると思うと、ぞっとします。
そうしたことを考えると、資産を形成して、資産からの収入を自分で作るしかないなと思います。