本当は怖い年金の話
現在の若い世代で、年金がもらえるという期待をしている人は少ないと思います。ところが、メディアでも経済誌でも、年金は支払い続けた方が得だから、未納はせずに払い続けましょうということをよく言っています。
ちなみに、私は未納を推進しているわけではないです。滞納しても、強制執行で差し押さえられてしまうみたいですし。
でも、年金推進派の人は、嘘言い過ぎなんじゃない?という印象を持っています。
まず、厚生労働省は04年の年金改革で「100年安心プラン」を発表しました。その中で、年金を支払う現役世代が減少する少子高齢化を考慮しても100年間は年金制度が維持できるという試算を示しています。
でも、その根拠が問題です。
運用利回りが、4.1%に設定されているのです。
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どうやって、そんな金利で運用し続けるつもりなの?(笑)
バブル再来を織り込んで、試算でもしているんでしょうか。
もはや、吹き出してしまうレベルの設定です。批判する気にもなれません。主な運用先になっている国債でも、金利が1%を超えるのは、20年以上のものだけなのに…
2000万の払い損
平均年収は750万円、平均寿命まで生きた場合、厚生労働省の発表値(名目利子率3.2%、賃金上昇率2.1%、物価上昇率1.0%)を使用して、学習院大学の鈴木亘氏が試算した年金の払い損です。
この前提でも甘いと思います。これだけ平均給与が下がっている日本で賃金上昇率2.1%というのは実現できないと思います。
そうした試算でも、1985年に生まれた人で、約2000万の払い損になります。もちろん、若い人ほど払い損は、どんどん膨れ上がります。
冒頭に記載したとおり、年金の未納を推進しているわけではありません。こうした状態であることを知らず、日本と自分の将来を盲信していることが危険だと思うのです。
しっかりと知識をつけて、自己判断で選択していくことが重要だと思います。