3kgの携帯電話
携帯電話の初期と言えば、ショルダーフォンという肩からかけるタイプだったと聞きますよね。私も実物を見たことがないのですが、約3kgもの重さがあったらしいです。3kgと言えばMac Book Airの3倍重さです。
Mac Book Airですら、今ではi Padより重いから…なんて言われるのに。3kgの携帯電話なんて信じられないですね。そりゃ、肩からかけるしか持ち運びもできないですね。
そして、ショルダーフォンが最初に発売(レンタル)になったのは、1985年のことです。今から、実に30年前のことです。
そんな巨大で機能も今の携帯電話に比べれば、恐ろしくロースペックな時代です。とても、一般の人が持つような機械ではなかったようです。
当時、ショルダーフォンを持っていたのは、水商売か危ない人(反社会的勢力の方)しかいなかったと聞いています。
3000万で一生を買った
そんな、とても一部の人しかショルダーフォンを持っていなかった1980年代から90年代にかけて、携帯代理店は募集されたそうです。
代理店の契約料は、2000万?3000万だったと聞いています。(調べましたが、事実確認はできませんでした。間違ってたら、すみません)
携帯代理店の多くは、商社・携帯電話メーカー・自動車などの系列の法人です。ちなみに、私が社会人になって入社した会社の親会社も携帯代理店の事業を行っておりましたが、商社系の会社でした。
もちろん、契約料が大金ですし、ショップ店員を雇ったり、店舗を維持したりとランニングコストもかかりますから、携帯代理店は法人中心だったわけです。
ところが、実は個人で携帯代理店の契約を行った人たちがいました。例えば、地方の名家や、一部の芸能人などです。その人達は、現在とんでもない暮らしをしています。
なぜなら、毎月携帯電話使用料から、数%のロイヤリティが入り続けているからです。
現在、携帯電話の普及率は90%を超えて、100%に近づいています(2台持ちの人もいますからね)。その人達が、毎月5,000円から10,000円の携帯使用料を使っているわけです。そして、携帯代理店は、その携帯使用料の数%のロイヤリティを毎月もらうわけです。
もし、海外で携帯代理店が募集されたら…
もし、海外で携帯代理店が募集されたら、どうしますか?
その国の携帯電話普及率が未だ0.1%で、正に80年代の日本のような状態だったとします。その国に住んでいる人達は、将来ほぼ全員が携帯電話を持つ時代が来るなんて、夢にも思っていない状態です。
携帯代理店をやりますか?やりませんか?
やりますよね(笑)
何が何でも、やりたいですよね。
だって、今は0,1%の普及率だとしても、日本のように30年もすれば、100%近くまで普及すると予想できるわけですから。やらない手はないですよね。
80年代に、日本で携帯代理店に名乗りを上げた人達は、同じような気持ちだったのではないかと思います。
つまり、彼らが見ていたのは、ごく一部の人が使っているショルダーフォンという不便な現状ではなかったわけです。
彼らは、将来ほぼ全員が携帯電話を使い、毎月手元にロイヤリティが入ってくるようになるという未来を見ていたんだと思います。これが、先見性なのだと思います。