「生まれただけで負け組」時代の到来

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皆さんは、勝ち組ですか?

「勝ち組」「負け組」とは、よく聞く言葉です。恐らく、この言葉自体嫌いな人も沢山いらっしゃると思います。そして、自分は「勝ち組」だと強く思っている方も少ないのではないかと思います。

そんな時に、ちきりん氏の本を読んでいたら、面白い表現を見つけたので、紹介します。

今まで私たちは、日本に生まれたというだけで、食べるに困らない生活を保証されていました。頑張れば報われるし、海外旅行にも行けるようになるだろうし、未来は明るいものでした。他国には、その国に生まれたというだけで『海外旅行なんて一生あり得ない』という人がたくさんいたのに、です。

でもこれからは違います。インドの田舎で富裕層以外に生まれても、頑張れば家も車も変えるし、海外旅行だって夢ではなくなりつつあります。一方、たとえ日本に生まれても、そんなことは夢のまた夢、といった人が増えるかもしれません。

これまで格差は国と国の間にあり、それは南北問題と呼ばれていました。けれど今、国家間の格差は急速に縮小し、個人と個人の格差に置き換えられようとしています。

この現実は、『先進国生まれ』という既得権益に守られ、子供の頃から豊かな生活を享受してきた人たちには、受け入れ難いことでしょう。だから先進国のあちこちで、抵抗運動(デモ)が起こったのです。

『未来の働き方を考えよう』より

この文章を読まれて、どのような感想をお持ちになりますか?

日本という国は、今まで生まれただけで「勝ち組」に入ることができる国だったのかもしれません。世界的に見れば、経済的にも豊かで、教育の機会は平等に与えられ、誰にでもチャンスがあります。(もちろん、不平等な部分もあるのかもしれませんが)

そして、今の20代の方は団塊の世代~団塊ジュニアの人から教育を受けています。まさに「先進国生まれ」という既得権益を楽しんだり、見て育ったりした世代だと思います。

だから、その影響で今の20代の方の中にも、日本人に「生まれただけで勝ち組」という意識が潜在的に存在していると思います。ところが、実態はそうではありません。もしかしたら、今の日本は「生まれただけで負け組」時代かもしれないのです。

「生まれただけで負け組」時代の到来

今の日本は、「生まれただけで負け組」と言っても過言ではないくらいに、経済的には明るくないと思います。

1億2000万人いる人口も、2050年には8000万人台にまで急速に減少します。それは、経済力の低下とイコールの関係にあると思います。国の財政事情も最悪に近いかもしれません。日本国民1人あたりに、1000万近い借金があります。

そして、人口ピラミッドの形もよくありません。一生、会社勤めをして、一生懸命目の前の仕事をしていたら、定年を迎えて、年金で余生を過ごせるということは難しいと思います。

つまり、団塊の世代が実践してきた生き方をしていたら、ジリ貧になっていく状況だと思います。

今までとは異なる人が活躍する時代

では、どうすればいいのか?ジリ貧になると分かっていながら、今までと同じ既定路線を歩いて行ってはいけないと思います。個人的には、既定路線とは別のところに活躍する道があると考えています。

ちきりん氏も先ほどと同じ著書の中で、以下のような表現をされています。

ITの進化は、これまで圧倒的な力をもっていた国や大企業などの大きな組織から、今まではそれに従属するしかなかった個人や、個人が集まっただけのネットワークへ、パワーシフトを起こしています。

『未来の働き方を考えよう』より

私も同感です。ITの進歩によって、個人ができることの幅が格段に広がっていると思います。そして、企業からの収入だけではジリ貧になる可能性が高い今、個人として活躍する道を探した方がいいと思います。

今まで道がないと思っていたことは、そう教えられてきただけに過ぎないと思います。それは、団塊の世代・団塊ジュニアの教師たちから教育を受けてきたからです。でも、それは必ずしも正しくないと思います。

フリーエージェントとして、活躍する。そうした生き方が主流になる時代が来ていると思います。(だからこそ、個人間の格差が、どんどん広がっていくのだと思います)

 

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