
稼ぐ力とは、なにか?
それはファンを作ることです。あなたにダイレクトにお金を払ってくれるファンを作る力が稼ぐ力です。「革命のファンファーレ」でわかった稼ぐ力と、その身につけ方を紹介します。
革命のファンファーレ
初版:2017年10月04日
出版社:幻冬社
著者:西野亮廣
稼ぐ力の正体は、なにか?
稼ぐ力とは、ファンを作ることです。なぜなら、信用(ファン)からダイレクトにお金を支払ってもらうことができる時代になったからです。
では、ファンとはなんでしょうか?ベッキーとゲスの極み乙女。の例を引用して説明ます。
ベッキーとゲスの極み乙女。が例として分かりやすい。
不倫をしても活動を続けることができたゲスの極み乙女。に対して、ベッキーの活動が、たった一度の不倫で全て止まった理由は、彼女が「認知タレント」で、ファンを抱えていなかったからに他ならない。
スポンサーが離れ、広告以外の場所でお金を稼ぐしかなくなったわけだが、ファン(ダイレクト課金者)がいないからお金を生み出すことができない。
テレビタレントとしてリクエストに徹底的に応え続けた結果だ。
現代のテレビ広告ビジネスの、最大の落とし穴だと思う。
ベッキーは認知度も高く、好感度も高いタレントでした。ところが、直接お金を払ってくれるファンをつかんでいなかったといいます。それに対し、ゲスの極み乙女。は音楽活動を通じて、しっかりとファンをつかんでいたのです。そのため、同じ不倫でも、結果が異なりました。
つまり、稼ぐ力を身につけるには、ファンを作る必要があります。
そして、西野亮廣氏も多くのファンを獲得しています。その一例として、クラウドファンディングの実績を紹介しています。
「えんとつ町のプペル」のクラウドファンディングは、2度に分けて行なった。絵本の制作費を集めるときと、絵本を知ってもらう為の個展を無料開催する時の2度。
2度のクラウドファンディングを合計すると、支援額が5650万4552円、支援者数は9550人。
支援者数は、当時、日本のクラウドファンディングの歴代最高記録だった。
絵本の作成と個展の開催のため、実に9550人もの人が西野亮廣氏を応援し、5600万円以上のお金が集まったのです。これもファンを獲得してきたからこそ、なせる技です。
そして、このようにファンを獲得していれば、お金を生み出すことができる時代となったのです。そのため、現代では稼ぐ力とはファンを獲得する力です。言い換えれば、信用が稼ぐ力となったのです。
インターネットが稼ぎ方を変えた
なぜ、ファンを獲得すれば、稼ぐことが可能になったのでしょうか?
それは、インターネットが「信用をお金化するための装置」をたくさん生み出しているからです。
クラウドファンディングや、オンラインサロン、その他もろもろの「信用をお金に両替するツール」の登場により、正直者がバカを見る時代は完全に終わった。
これからは、本音は別のところにあるのに、生きていくために周りと意見・足並みを合わせる「空気を読む」という行為が、リスクになってくる時代だ。
嘘つきはキチンと痛い目に遭う。信用が離れ、お金が離れていく。
本書には、このように書かれています。インターネットの出現以降、たくさんのビジネスプラットフォームが生まれています。
クラウドファンディングやオンラインサロンだけではなく、ユーチューブで稼ぐ人もいますし、インスタグラム、フェイスブックでお金を生み出している人もいます。もちろん、メルマガもビジネスプラットフォームの1つでしょう。
このような信用をお金化するための装置が生み出されたことで、稼ぎ方が大きく変わりました。
なぜなら、以前は信用をお金に変えようと思うと、本を出版したり、講演会をしたり、ライブを開催したりする必要がありました。しかし、そうした以前のプラットフォームでは、万単位のファンを獲得しなければ、生きていけません。
たとえば、本が1000冊売れたとしても、大赤字でお金になりません。出版社が嫌がりますので、次の本を出すことも難しいでしょう。
ところが、メルマガで一人800円で1000人のファンを抱えていたら、毎月80万の収入になります。そのため、プラットフォームの選び方次第では、千人単位のファンを獲得できれば、十分に生きていける時代となりました。
実際に西野亮廣氏のオンラインサロンには、1000人の会員がいて、毎月1000円の会費を支払っているそうです。
僕は「西野亮廣エンタメ研究所」というオンラインサロンをやっている。
フェイスブックの非公開グループで意見交換をしたり、それこそ「革命のファンファーレ〜現代のお金と広告〜」の書きたてほやほやの原稿を皆で共有したり、時々オンラインサロンメンバー限定のイベントを開催したりしている。
月額は1000円。
現在約1000人の会員がいる。
もちろん、西野亮廣氏には万単位のファンがいると思いますが、本当にコアな1000人のファンと信頼関係が結ばれている限り、お金に困ることはなさそうです。
信用を得るには?
信用を得るには、嘘を付かないことです。嘘をつく人を、信用を得られません。
しかし、残念ながら、嘘をつきたくなくても、嘘をつかざるを得ない状況というのは、あり得ます。たとえば、会社勤めをしていて、上司の意見が間違ってると感じたとしましょう。でも、上司に向かって「間違ってませんか?」とは言いづらいでしょう。
このように、その人の人間性だけでなく、環境によっても、嘘をつく人になるか誠実な人になるか分かれます。
お金を集めるには信用が必要だ。
そして信用を勝ち取るためには、おばあちゃんみたいなことを言うが、嘘をつかないことが大切だ。
そのためには嘘をつかなくても良い環境を作ることが大切だ。
人が嘘をつく理由は、嘘をつかざるを得ない環境にいるからだ。
僕らの意思決定の舵は、僕らの「脳」ではなく、「環境」が握っている。
では、嘘をつかなくてもいい環境を整えるには、どうすればいいのでしょうか?西野亮廣氏は複数の収入源を確保することが大切だと言います。
僕は去年、「えんとつ町のプペル」という絵本を発表したのだけれど、この作品の制作に費やした時間は四年半だ。
これは、芸人としての収入があったから可能だったわけで、絵本作家一本で活動していたら、四年半も収入が途絶えてしまうような作品の制作には手を出すことができない。
肩書きを複数掛け持ち、収入源を複数確保できていたから、そういった作品を作る権利を手にすることができたわけだ。
「結局、何がやりたいんだ!一つに決めろ!」という常識に従っていたら、生まれてこなかった作品だ。
西野亮廣氏には複数の収入源があったために、目先のお金を拾う絵本作成をする必要がありませんでした。その結果、4年半という長時間をかけて「えんとつ町のプペル」を作成することができたのです。
では、普通のサラリーマンが、このアドバイスを活かすには、どうすればいいでしょうか?
わたしは、会社勤めをしながら、週末の時間などを使ってファン作りをしていくといいと思います。会社から外れた環境であれば、嘘をつく必要もありません。当面は会社の収入がありますから、お金の心配もないでしょう。
そこで、5人や10人のファンを作ってみてください。つまり、あなたの話を聞くためにお金を払ってくれる人、あなたのアドバイスのためにお金を払ってくれる人、そんな人を作るのです。そう考えると、意外とファン作りって難しいものです。
そして、そうしたファンが100人を超えたら、会社を辞めても生活はしていけるレベルだと思います。
もちろん、すぐに会社を辞める必要はありませんが、「会社を辞めても困らない」という状態にしておくことは大事です。なぜなら、そうした状態になれば、会社でも嘘をつく必要がなくなるからです。そして、うまくいけば会社でもファンを作ったり、大胆な仕事ができるようになるかもしれません。
コメント