
ティール組織を知ってますか?
10人規模のグループが、それぞれで意思決定をする組織体です。世界の先端企業で取り入れられ、注目されています。読書会で教えていただいたティール組織と、その新しい働き方を紹介します。
20代読書会in東京
日時:03月17日(土)09:30-12:00
参加者:15名(男性:7名、女性:8名 初参加:2名、リピーター:13名)
目次
20代読書会in東京の感想
参加者が多い分だけ、たくさんの本にふれることができてよかった。(28歳・女性)
同じ20代の方が、読書をたくさんしていて知識豊富で、楽しかったです。(25歳・女性)
とても勉強になりました。(26歳・男性)
様々なジャンルの本が紹介されていて、いろんな考え方が参考になった。(24歳・女性)
様々なバックグラウンドの方が大人数で集まっていたため、とても刺激をうけました。初参加でも、入りやすかったです。(24歳・女性)
組織には7段階の変遷があった
「ティール組織」という本が、いま書店で人気になっています。
本書を今回紹介していただいて、組織の変遷を教えていただきました。詳しく知りたい方は、ぜひ本書を読んでみてください。
原始の時代から、いまに至るまでに、組織には7段階の変遷がありました。その7つが、受動的パラダイム・神秘的パラダイム・衝動的パラダイム・順応型パラダイム・達成型パラダイム・多元型パラダイム・ティール型パラダイムです。それぞれ、どういう特徴のある組織なのかを 紹介します。
受動的パラダイム
主に親族の集団で、多くても数十人規模の組織です。この組織では、全員がほぼ同じ情報を共有しているため、自己と他人の区別が明確ではありません。もっとも原始的な初期の組織です。
神秘的パラダイム
数百人規模の組織で、受動的パラダイムの次に出現した組織です。いわゆる神話などで統率されており、自己と他人の区別は明確にありますが、因果関係が明確ではない組織です。
衝動的パラダイム
数千人規模の組織で、神秘的パラダイムの次に出現した組織です。トップの力強さ・権力で統率された組織で、個々人はエゴに目覚めます。そして、分業制や階級制が出てきます。
順応型パラダイム
社会が形成されるようになった組織です。この段階で初めて農業に従事するようになり、日々の生きるか死ぬかの生活は終わります。そのため、文明が生まれ、個人だけではなく、社会という概念が生まれます。
達成型パラダイム
能力主義、実力主義を採用した組織です。1980年代以降のウォール・ストリートから流行り始めた組織で、日本でも採用する会社が増えています。
多元型パラダイム
仕事の成果よりも、人間関係や価値観を共有していることを重視した組織です。有名ですが、サウスウエスト航空やザッポスなどのように理念に共感して人が集まっている組織です。
ティール型パラダイム
10人規模のチームが集まった組織で、一人一人(チームごと)が意思決定を行なっている組織です。オランダのBuutzorg(ビュートゾルフ)とうい会社が代表例のようです。
参考:オランダで急成長を遂げるTeal型組織、Buurtzorgの驚きの組織運営
ティール組織とは、なにか?
ティール組織を別の角度から見ると、プラットフォーム型のビジネスとも言えます。もしくは、最近ではギグ・エコノミーという言い方もします。
もっとも身近でわかりやすい例は、Youtuberだと思います。Youtubeを提供している社員がティール組織というのではなく、Youtubeというプラットフォームを活用しているYoutuberたちがティール組織に当てはまっていると言えます。
Youtuberは最小1人から多くても10人ほどのチームを構成しており、それぞれのチームで意思決定をして運営をしています。そのため、どんな企画を行い、どのように動画を編集し、ファンづくりをしていくかというのは、Youtuberの裁量です。もちろん、Youtubeの社員にマネジメントされているわけではありません。
オランダのビュートゾルフという会社も同様です。ビュートゾルフは在宅ケアを提供する会社です。
看護師や介護士がビュートゾルフに登録をして、大抵10人ほどのチームを構成しています。現在では850チーム、10,000人のメンバーが登録していると言います。ビュートゾルフの社員は、現場のサポート(介護料請求、労働契約、給与支払い等)に集中しており、メンバーのマネジメントは行いません。そのため、どんなケアを行うか、どんなメンバーを採用するか、教育を施していくかなど、すべてメンバーに裁量と責任が与えられています。
そのため、自律性を持って、柔軟な働き方・意思決定ができ、メンバー各自が理想とするケアを提供することができるのです。その結果、メンバー数は10年で4人から10,000人に急成長を遂げています。
読書会でわかったティール組織で活躍する方法とは?
今後、ティール組織は増えてくると思います。グローバルにビジネス・プラットフォームを提供する会社(Uber、Airbnb、Amazonなど)と、そのプラットフォームを活用するフリーエージェントに2極化する時代だと考えているからです。また、そのフリーエージェントたちは、各自でチームを構成し、ティール組織として経済活動をしていくことになります。
そして、フリーエージェントとして活躍するには、以下の3つを行う必要があります。
- プラットフォームの選択
- 自分のチームを結成
- 一国一城の主として運営
各ステップで、なにが必要かを解説していきます。
プラットフォームの選択
市場性を判断する力が必要になります。ビジネスは市場とのタイミングが合っていれば、売上を伸ばすことができますし、合っていなければ伸ばすことができません。そのため、なんらかのプラットフォームを選択するなら、市場性を判断する知識が必要となります。
自分のチームを結成
ミッションとビジョンの明確化が必要になります。自分のWHYを人に伝え、共感する人がいなければ、チームを構成することができません。ミレニアム世代は、人生の目的・仕事の目的に非常にこだわります。”お金のため”だけでは、身を粉にして働こうとは思いません。
一国一城の主として運営
チームを長期的に運営し、成長させていくには、コア・スキルが必要です。コア・スキルとは、リーダーシップ、コミュニケーション力、思考力、マネジメント、教育力などです。チームを運営しながらでも構いませんので、不足しているコア・スキルを伸ばしていく必要があります。
以上が、読書会でわかったティール組織という新しい働き方で活躍する方法です。自由で柔軟、そして自己実現ができる働き方は、とても魅力的です。ティール組織を望む人は、潜在的に多くいると思います。次の時代に備えて、今から準備をしておくといいと思います。